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2017年07月17日

すてきな50文字に姿勢を正した

まだ若い頃から携帯電話はずっとauだ。そんなauユーザーだからショートメッセージ(SMS)のことを「Cメール」と呼ぶ。仕事の流儀としてメールへの返信は極力速い、Cメールは簡潔なのでもっと速い。
同窓生のAさんから突然のCメールをもらった。彼女は27期の一人であると同時に、同じ中学校の同窓生でもある。中学高校と同じ学び舎に通ったのに、面と向かってゆっくり会話した記憶はほとんどないが、周囲の声でどんな人柄なのかは知っていた。
突然の彼女のCメールは、文字数制限に引っかかり、文章の途中で切れた状態で流れてきた。せっかちな僕はすぐに返信してしまったのだが、50文字いっぱいの第2、第3のメッセージが順に受信された。いわく「当初は、出れないとあきらめていたクラス会だった。急に出席できることになったものの、投函期限が過ぎているので大丈夫だろうか」旨の内容だった。「もちろん大丈夫、大歓迎」と返信したのは言うまでもない。たとえ実施日の前日でもそう答え全力で準備する。
彼女のメッセージは、主旨だけでなく、幹事スタッフへの謝辞や仕事中の僕への優しい配慮が込められた「手紙」のように感じられた。小さな和紙の便せんに丁寧につづられたお便り、を想起させる力があった。日頃のメールはビジネス表現のやりとりで、SNSでは気軽なコメントや金沢弁の応酬、そんなメッセージに慣れた僕には、とても新鮮な手紙だった。
そんな素敵な50文字に僕は思わず姿勢を正した。還暦きっかけの「中学校の同窓会」をやっている仲間の話を聞くと羨ましいのだが、自ら率先して動くほどの勇気もなかった。でも27期の中学分科会ならやってみたいなあ、と思い始めた出来事だった。

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