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2018年01月06日

喧喧囂囂、侃侃諤諤

けんけんごうごう、かんかんがくがく
61歳になった僕と、62歳の彼との、年に1回の「二人だけの忘年会」の日がやってきた。今回の会場はお気に入りのイタリアンのカウンターだった。彼の職業は「ライター」だ。文章を書くことを職業にする特殊な人種ということになる。世間で知られるコトバで言えば、コピーライター、ルポライター、シナリオライターなどということになるのだろうが、彼の場合、どれもがキャリアの中にあって、必要に応じて、当たり前のようにその役割を全うする。仕事の接点で知り合い、喧喧囂囂、侃侃諤諤、やりあって、本当に仲良くなった。知り合ってから、もう30年が過ぎた。彼は「書くこと」のプロなので、彼とのメール交換でさえ、いつも少しだけ緊張が走る。メールだって文章だから、プロに送る文面に気をつかう(笑)。彼は文章が上手だから、話も上手い。だから料理もワインも、あまり覚えていないほど会話が弾み、気づくと閉店時刻を大幅に過ぎていた。二人で議論を交わしていた当時、彼が教えてくれたことがある。書くために一番大事なことは「聴くこと」なのだそうだ。彼の場合は「取材する」ことだ。取材相手の話を上手に引き出し、切り口を見つけ、キーワードを選んでいく。そして相手の想像をはるかに超える表現で文章に替えていく・・・。まあ、そんな感じではないかと想像している。素人の僕にはマネできる話ではない。月一の頻度で実行委員会のメンバー5人と顔を合わせて、やりとりしている。みんなが想像する以上に、結構白熱した論議になる。これからは「聴くこと」をもっと大事にしよう。侃侃諤諤はそれからでいい。

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