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2018年01月13日

青春のかけら「江夏の21球」

ナレーションが財津和夫さんに替わっていて、とても驚いた。やっぱり斉藤由貴は辞退したのだろうか(笑)。深夜の珈琲2杯のおかげで「クリスマスの約束」はしっかり観れたが、その分なかなか眠りにつけず、翌朝は寝坊してしまった。
新聞は3誌とっていて、朝じっくり読むのが日課なのだが、この日は斜めに読み始めるしかなかった。日経新聞の経済面はいくつものカテゴリーがあって充実しているので、お気に入りだ。そして毎日欠かさず読むのが、日経新聞の代名詞「私の履歴書」だ。最終面(文化面)にある連載記事で、著名人がその出生から現在までの半生を「履歴書風」に語っていく自伝スタイルで、ファンになってもう20年ほどになる。
経済界や企業経営者、政治家、学者、作家、芸術家、たまに芸能やスポーツ界からも著名人が登場する。個人的には企業経営者の話が一番面白い。毎月一人の半生を30日間にわたって語るのだが、故人は登場しない。昨年は1月のカルロスゴーンから始まり、この12月は江夏豊が登場していた。寝坊で斜め読みするはずの記事だったが、この日の「21球」というサブタイトルに目が留まり、思わず読みふけってしまった。もう何年も前に野球ファンではなくなったが、「江夏の21球」の逸話は、当時の様々な出来事を思い出させるスイッチのひとつだ。
江夏は好きな選手ではなかった。巨人大鵬玉子焼き、で育った僕には敵側のヒールだった。三振日本記録を作った時の打者は、あの世界の王貞治だったことは有名だ。後年「江夏の21球」を専門誌で読むにつけ、プロとプロとの勝負事の面白さを知っていった。ここ一番の勝負は、どんな人の人生にも必ず存在する。過去を振り返っても仕方がないが、江夏の21球は、僕たちの世代の、勝負事の代名詞のように思う。
かんじんの江夏の履歴書だが、この日は、日本シリーズ第7戦の9回1死満塁で、スクイズを察知する場面で明日へ持ち越しとなった。結果は知っているのだが、彼の解説を早く読みたいと思った朝だった。

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