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2018年05月25日

ホテルの時間「都会の喧騒を離れた大人の隠れ家」

この編集後記のために確認したところ、開業は1994年となっているから、かれこれ20年以上にわたって、日本のナンバーワンを競い続けるミシュラン5つ星。一度利用すると、かならずファンになる、そんな不思議なホテルのお話。その場所は新宿、しかも駅から歩くと15分はかかりそうな不便なところにある。ホテルの名前は「パークH東京」、金沢駅裏に建設が始まったHホテルグループの最上位モデルだ。

タクシーで車寄せに入ったこの日、キビキビと笑顔で迎えてくれたのは女性のベルマン(失礼ベルスタッフ)だった。黒のパンツスーツに白い手袋が映える。このホテルの非日常は、この第一印象から始まる。エレベーターで41階のフロント階まで一気に上がと、大きな吹き抜けのラウンジスペースだ。たくさんの一般客で賑わっている。右に折れてレストランエリアへ進むころには、この喧騒は収まり、さらに奥のフロントスペースに進むと、静かで内装も照明も重厚な空気感に包まれる。パリッとしたスーツ姿のフロントスタッフたちが笑顔で声をかけてくれる。ここから先は宿泊客専用エリアだ。とてもセンスの良い調度品で構成された客室は広く、窓からの眺望がすばらしい。毎年のように改装投資が行われるためか、どこにも古さなど全く感じられない。

52階にはステーキの「NYグリル」がある。料理だけではなく家具もスタッフも全ての空気感が「スタイリッシュでクール」だ。日本中のレストランオーナーがその内装を参考にしたレストランであり、名店なのは間違いない。一方で僕のお気に入りはカジュアルフレンチ「Gランドール」。ここのエッグベネディクトは、なぜか旨い。ちなみに、あまり知られていないが、ホテル地階にデリ売り場がある。地下なのに外にテラス席があって、ショーケースで選んだ料理で軽い食事ができる。訪ねるときはいつも満腹で利用したことはないので、今度こそ、と思っている。このホテルもそうだが、高級ホテルにはプールやフィットネス機器、スパなどの設備が充実しているのだが、僕は使ったことがない。そこまでホテルライフに没頭できるほどのセレブ感とは全く無縁だ。欲しいのは、ただただゆったりとした、ここだけの時間だけだ。

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