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2018年06月08日

遠い記憶「プロポーズ大作戦」

小学校6年の時、百万石まつりの「ちょうちん行列」に出た。市内の小学校すべて?が参加していたから、同じ記憶を持つ人も多いだろう。夕方、中央公園あたりから出発し、市役所前で「万歳三唱」して(笑)、十一屋小学校まで歩いて帰るという過酷な集団行動だった。そしてその「ちょうちん」を記念として持ち帰ることができた。当時は「男子だけの夜の行事」だったので、女子は参加しなかった。だからゲットしたちょうちんを、好きな女の子にプレゼントする、というのがお決まりだった。もちろん僕も狙っていた。ターゲットはA子ちゃんという細い聡明な女の子だった。しかし「ある男」に先を越され、僕の小さな初恋は実らなかった。その「ある男」というのが、今の悪友K中くんだ。つまり彼とは50年来の付き合いで「女の子の取り合い」にK中くんが勝利したのが腐れ縁の始まりだ。その後、A子ちゃんは東京に引っ越し、僕たち二人の前から消えてしまった。

そして時は流れ、記憶から消えそうになった10年後、人気テレビ番組「プロポーズ大作戦」の「恋のキューピット桂きん枝」に依頼して「今のA子ちゃん」を探し出してもらおう、などと二人で冗談を言っているうちに、彼女の消息を知る同級生にばったり会うことになった。盛り上がった僕は、用事で東京に行くタイミングを利用して、A子ちゃんと会う段取りを取ってもらった。待ち合わせの原宿の喫茶店で再会した彼女は、テニス焼けした美人に成長し、慶応ガールになっていた。さらに慶応ボーイの彼氏がいて、恋の再燃どころの話ではなくなっていた。2軒目に行った店は彼女がバイトする「アンナミラーズ」だったこともあり、華やかな彼女に対して、田舎者を自覚した僕は大きく落ち込んで帰ることになった。いわゆる「抜け駆けした」僕に、K中くんは今でも怒るのだが、あの時の小さな挫折感は尾を引き「会わなきゃよかった」とプロポーズ大作戦の出演者の失敗談に共感していた。

さらに時は流れて、大人?になった僕は、出張で使っていた品川プリンスHの近くにアンナミラーズがひっそりあることを見つけ、コーヒーを飲みに入った。あの超ミニスカートのユニホームを見て、当時のことを思い出すことになった。その後繰り広げられるK中くんと僕との恋バトルの勝敗の話は・・・、どうでもいいので別の機会に。

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