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2018年10月26日

青春のかけら「川が呼んでいる」

友人「Y」は酔うとニコニコ顔になり、ニコニコ顔で話しながら寝てしまう。ビール党の友人「G」は酔うと口を目一杯大きく開けて笑う。友人「I」は酔ったある時、カンガルーのモノマネをしてくれた(笑)。オーストラリアに赴任していた頃に仕入れたネタだと思う。そういう僕は、酔うと目を開けたままで寝る(笑)。同窓会が近づくと、なぜか仲の良い友人たちとの酒の失敗談を思い出す。若い頃の酒は、どれも無茶で、無謀で、無理なものばかりだった。年齢とともに彼らとの飲み方も変わり、オトナの量になったが、思い出すのは、いつも酒の失敗のシーンばかりだ。彼らの名誉のためには、そんな失敗談や醜態の数々をここで披露するわけにはいかない。酒の失敗には理由がある。おおむね理由の大半は「本人の悲しい出来事」がベースにあるからだ(笑)。今日は、書いても良いレベルの話を書こうと思う。

卒業後の秋ごろのことだったように思う。街の中ではなく郊外の某会場に同級生たちが集まった。前の道路を挟んで浅野川が流れていた。参加者は男ばかりで、マージャン卓を囲み、酒を飲んでいた。つまりプチ同窓会だったのだと思う。マージャンが強い友人「O」は、大きな失恋の直後で、安物のブラック50(ウイスキー)を、すごい速度で飲んでいた。ロックだったかストレートだったか覚えていないが、グイグイあおっていた。失恋話を知った友人「K」は、それに付き合って飲んでいた。「K」のことだからコークハイだったのかもしれない。ひどく酔ったのは、失恋の痛手を引きずる「O」ではなく、どちらかといえば酒に弱い「K」の方だった。異変が起こったのはそのあとだった。泥酔したままトイレから出てきた「K」は、そのままフラフラと、外へ出て行ってしまった。危ない。目の前の道路にはダンプなどの車両が走っている。僕や友人「I」友人「Y」が外に飛び出して、「K」を連れ戻そうとした。ところが酔った「K」の身体能力は高く、なかなか思うように誘導できない。そのうち道路を走る乗用車に向かって突進をはじめる始末だ(笑)。むりやり道路から浅野川の河原まで引っ張っていくことに成功したのだが、「K」は、なんと今度は、すぐそこの川に向かって全力疾走し始めた。川に落ちる、と、みんな慌てた。確保しようとする僕たちの手を振り切りながら、彼が叫んだ「俺の名前はK中だ。川が呼んでる。」・・・(笑)。この時叫んだ彼のコトバは、その後、彼の迷言として何度も言われ続けることになる。もう笑うしかなかった。後日、みんなと手取川でキャップした際にも、彼は川に呼ばれて?溺れかけることになる。誰の話か分からないようにイニシャルにしたのに、もうバレたね。

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