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2024年11月22日

北鎌倉は静かで何もないけど、それがいい

大人の鎌倉旅・満喫レポート(前編)
大人の修学旅行「鎌倉編」は無事終了した。コンセプトは旅の同窓会だ。同級生の旅はやっぱり面白かった。そんな記録をいつものように残しておきたい。初日と二日目に分けて紹介しようと思う。今回は初日編(前編)だ。

窓際で一人本を読むマダムがカッコイイ
ジリリ~ン、ジリリ~ンと、どこか懐かしい音が、静かな店内に唐突に鳴り響いた。一瞬驚いて顔を向けると、玄関横のピンク電話の音だった。そうだ、たしか10円玉しか使えない、あの懐かしいやつだ。
今ではとんと見かけなくなってしまったが、昔ならフツーの喫茶店には必ずあったよなぁ~、などと笑みが浮かぶ。最近はスマホの着信音に慣れてしまったから、ある意味でとても新鮮な「音」なのかもしれない。
ここは北鎌倉の「喫茶吉野」だ。縁切寺として知られた東慶寺の境内、その階段の下にひっそり佇んでいる。こんなシンプルな店名だが、北鎌倉在住だった著名な建築家の作品のひとつで、北鎌倉ファンにとっては有名な喫茶店らしい。
昭和レトロと呼ばれているようだが、想像よりはるかにモダンで計算された美しさがあった。店内のどこを切り取っても「絵」になる雰囲気ってことかな。ピンク電話にだって味がある笑。
内装もよかったが、たとえば薄日がさす庭側の席で、どこかのマダムがひとり本を読んでいる。まるでフェルメール作品の構図ってことかな。窓が額縁になった一枚の絵のような感じだ。そんな店内写真を撮りたかったが、この日はほぼ満席でどこにもカメラを向けられない。撮影できたのは僕のテーブルだけだった笑。
▲喫茶吉野のアルバム5枚(タップして右へ)

古刹を巡って紅葉を探そう
大人の修学旅行「鎌倉編」がスタートした。初日の今日は訳あって一人旅だった。北鎌倉駅で降りて、鎌倉五山の円覚寺や建長寺などをゆっくり回って、できれば鶴岡八幡宮まで足を伸ばそうと思っている。いずれも鎌倉時代を代表する古刹を巡る散策だ(社寺の予習もしてきた笑)。
最初に訪ねたのは、円覚寺(えんがくじ)だ。実は北鎌倉の駅は円覚寺の敷地の中にある。それくらい広い境内らしい。訪ねる人は少なくて、とても静かな時間が流れていた。まぁ禅寺ってこともあるのだが、長谷や鎌倉のような今っぽい雰囲気はない。
ここは女性が多かった。古い表現だが、たしかに大人の女性の一人旅に似合いそうな景色ともいえる。でも、ここの皆さんは元気にさっそうと歩いていく。まぁ同じ一人旅だが、一人じじいはちょっと絵にならないかなぁ。
ふと立ち寄った喫茶吉野のフルーツケーキは絶品だった。そんな休憩&充電を終えて、今度は建長寺へ向かった。ひと通りの見学を終えて、ここでも紅葉の景色を探してみることにした。古刹の景色には色が少ないから、紅葉は鮮やかな差し色ってことになる。少し早いのだが、まぁきれいなのだ。
▲円覚寺~建長寺~鶴岡八幡宮(11枚)

6時だよ、全員集合
ハナシはいったんスタート時の金沢駅に戻る。いろいろな偶然が重なって、幹事の僕は(今朝の金沢駅の新幹線ホームで)先に出発する女性チーム4人を見送ることにした笑。そのとき聞いた彼女たちの予定はとても楽しそうだった。どうやら目的地は欲張らずにシンプルにしておいて、のんびり過ごすみたいだ。
さらに途中で1人合流して小町通りあたりをぶらぶらする計画らしい。まぁそれはそれで、大人の修学旅行らしくて、自由で上手なスタイルだなぁ、と感心していた。大人の修学旅行も回を重ねたから、参加者はみんな、フリータイムの過ごし方が上手になった気もする。
さて、あっという間に夜になった。初日の鎌倉旅の最後のプログラムは全員集合しての夕食だ。幹事の僕は早めに向かったつもりだが、会場にはすでに全員が揃っていた笑。乾杯もそこそこに、今日の楽しい時間のハナシに花が咲いた。
会場は鎌倉駅近くのガーデンハウス鎌倉というオールデーレストランだった。人気店だからか女性客ばかりでにぎやかだ。料理はフレンチの技法で仕上げるカジュアルなイタリアン、そんな感じだ。立派なサイズの舞茸のフリットとか、鴨のラグー(パスタ)とか、なかなか面白かった。
▲夜のガーデンレストランで食事会

そういえばみんなお酒をセーブしていた感じかな。まぁ散歩で疲れているし、歳ものせいもあるのかもね笑。鎌倉駅で日帰りのTさんを見送り、すこし駅前をぶらぶらして帰路についた。
明日の午前中は、男女2チームに分かれて江の島へ向かう。まぁ出発時間は違うから、それぞれのペースで楽しむ江の島ということかな。その後の女性チームは東京で少し遊ぶらしい。みんな元気なのだ。

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