無駄な執念というやつ

50年という節目
去年のある日のこと、アルペンルートで室堂まで行こうと立山駅の駅舎に入ろうとした時だった。改札の2階へ向かう階段に「開業50周年記念」という大きな看板が掲げられていた。どうやら50周年だということはわかるのだが、その記念に何をしているのだろうか。イベント？値引き？、残念だが利用客の僕には想像もつかなかった(笑)。
世の中には、50年の節目を使って何かを訴求しようとするケースも多いはずだと思う。だからきっと毎年毎年、どこかで50周年を迎えるモノやコトはたくさんあるのかもしれない。まぁ僕個人とすれば、「50周年」というコトバが気になるようになったのは最近のことだ。だからこの日も、目が行ってしまったんだと思う。

それもこれもA面2022の準備がきっかけだった。今年は僕たち27期の同級生が中学を卒業してから、つまり高校に入学してから、ちょうど50年なのだそうだ。そんな計算には疎いのだが、きっとそうなのだと思う。実行委員の人たちから「A面のネタにならないか？」と、そんな話を聞かされたとき、実はピンとこなかったのだが、出てきた「アイデアの種」は大事にしなければならない。それが討議の鉄則だ(笑)。
そんなこんなで、僕の身の回りの「50周年」を調べてみることにした。「種」はもしかすると大きく育つのかもしれない。事務局ってのは、地味に下調べして考え抜き、討議の準備をするのが役割だからだ。
探したら、いくつか知ってるやつが出てきた。カップヌードルも、ドラえもんも、仮面ライダーも、マクドナルドも、みんな50周年らしい(笑)。まぁ関係者にとっては、なんでもかんでも50周年だ。あんまり同窓会には関係ないかもしれないが、ファンとの交流とか、記念イベントとか、参考になるやつがあるかもしれない。まぁ、企業や製品のブランディングやマーケティングの面から考えれば、ごく自然のことのようにも思える。

もちろん、50年前の世の中のできごと、なんかも振り返ってみたのだが、ありきたりのことしか出てこなかったのは間違いない。ちなみに、僕にとって「調べる」というのは、そんなWebや書籍のことばかりではない。手にとったり足をはこんだり、実物や現場で突き詰めて考えることだ。まぁ身内からは「無駄な執念」と言われる(笑)。
さっそくカップヌードルの「50周年記念スーパー合体シリーズ」というカップ麺を買うことにした。シーフードとカレーとか、豚骨と味噌とか、二つの味を合体したやつみたいだ。手足はもとより、今回は味覚も使うことになる(まぁ、こじつけだけど笑)。
ちょうど、日〇食品の3代目社長（この企画の生みの親）が、カン〇リア宮殿に出演するらしい、これも録画する。フツーの人からすると馬鹿げた行為に見えるのは間違いないが、そんな「変態的な調べ方」に何度も救われてきたから、こんなやり方になる。ドラえもんの第1巻を探したり、シン仮面ライダーのグッズを買ってみるか、とも考えたが、そこまでのオタク気質はない。
録画で観た3代目社長は、若く柔軟で「面白い人」だった。あの百福（ももふく）さんの孫だからかな。語る思想や戦略は興味深いし、きっと今後も「面白い会社」になっていくのだろう。彼の「刺さるCM」や「WebやSNS」の戦術は見事だと思う。ついつい僕もフォロワーになってしまった(笑)。なので50周年の「企て」も面白い。食べた感想で言えばムムムだけど、それもファンにとっての楽しいネタなんだと思う。

これから先の未来が大切
調べて考えた上の結論なのだが、まぁ大事なことは、50年前のことではなく、今のことで、さらに大切なのは「これから先のこと」だ、という図式かな。そんなことを考えさせられた。50年前にノスタルジーを感じることも悪くはないが、未来に向けてアクティブに動くことの方が、27期の僕たちらしい気もする。

ちなみに、こんな「無駄な執念」をいったん発揮すると、普段なら気にしないようなことに、ふと目が止まるようになる。つまり無駄な情報まで知ってしまうから、誰かに言いたくて仕方ないような症状に陥る。身内にはいい迷惑だ。
例えば、ドラえもんの第1話は「6種類」あるらしい(笑)。小学館の六つの雑誌（よいこ～小学4年生）に同時掲載されたから、読者に合わせて描き分けられた第1話があるのだそうだ。あのQEENE（クイーン）も結成50周年らしくて、11月には渋谷で「QUEEN 50周年展 – DON’T STOP ME NOW -」なるイベントが開催されたらしい。don’t stop me nowは僕でも知っている。俺を止めないでくれ、って感じだろうか。
あっそうだね、僕も、もうやめないと、こんなことばっかりに時間を使っていきそうだ。
終了。

50年前の世の中に何があったのか、については次回の記事にしようと思う。