イマドキなホテルの朝のひとコマ
朝の陽ざしが優しい朝食
紅葉の軽井沢ドライブその8
何だかんだと楽しいドライブ旅だったが、今日は最終日だ。ぐっすり眠ったが、やっぱりいつもの時刻に眼が覚めてしまった(老人の朝は早いのだ笑)。することもないから朝のテラスに出たのだが、軽井沢の朝はただひたすら寒いだけだった。
少し明るくなるのを待って(6時半くらいかな)朝の散歩に出かけることにした。昨夜の露天風呂のときに見つけた館内着のアウターを羽織った。ファンキーな半纏(はんてん)みたいなデザインはともかく、これがはなかなかの優れもので、とても暖かいのだ。
朝の景色は清々しいのだが、天候は一転して曇り空だった。今日は雨も降るらしい。ひと通りホテル内の遊歩道を歩いて、敷地の外に出ようと駐車場の端っこまできたとき、ふと気付いた。敷地の周辺とはいえ、このアウター(館内着)のままの街歩きは、ちょっと勇気がいるなぁ笑。一度気になったら気分が折れてしまい、けっきょく部屋に戻ることにした。

誰もいないはずだと思っていたら、スパから人が出てきた。ほ~なるほど、早朝の露天風呂という選択肢もあったかぁ笑。
そしてさらに驚いたのはメインダイニングだ。入り口に何組かの人たちが朝のオープンを待っていた。で、ちょっと笑った。待っているのは僕たちのようなシニアのカップルばかりだ。老人の朝はせっかちなのだ。そういえば、朝8時を過ぎると大混雑だと言われてたなぁ。老人は混雑も大嫌いだ。
ということで、急ぎ足で向かった朝のダイニングは、夜とは違って活況づいていた。大きな吹き抜けには朝の陽ざしが入ってきて、とてもいい感じだった。
軽井沢の朝食はどこも楽しいが、このホテルはどう個性を出すのだろう?。

朝食は、いわゆるビュッフェスタイルだった。面白いのは各テーブルに「朝食フロアマップ」というペーパーが置いてあることだ。そのイラストや説明文を読むと、ビュッフェのレイアウトや料理の特徴がよく分かる仕組みだ。主張とすれば「軽井沢らしいですよ」ってことなのかな。
いつものようにゆっくり歩いてミールバーをひと通り眺めてみる。なるほど、右手のオープンキッチンではスタッフが調理中だ。つまりその真ん前がホットミール。そしてL字の左側にはコールドミールやサラダ、ドリンク類が並んでいる。
ホットミールは人気のフレンチトーストやオムレツなど、出来立て熱々の卵料理がカウンターに並ぶ。和食のコーナーもここだ。焼いた金目鯛も旨そうだし、だし巻きや炊き込みご飯など、けっこう楽しげだ。
左のコールドミールは、チーズやハム、ヨーグルトやフルーツってことかな。サラダバーに並ぶのは地元の野菜ばかりらしい。いろいろなパンが並んでいるのだが、イチ押しは長野産小麦を使ったフワフワの食パンで、専用の大きなトースターが置いてある。もちろんジャムは長野産果物を使ったホテルオリジナルらしい。
ジュースの推しは、自家製グリーンジュース。日本一の長野レタスとリンゴやグレフルの搾りたてジュースらしい。なるほど、ペーパーの「朝食フロアマップ」はなかなか役に立つ。
とまぁそんな感じで、あんがい地元っぽい楽しさが満載だった。ごちそうさまでした。

さて、荷物をまとめてフロント棟へ向かった。ロビーでは、朝のスタッフがあの大きな暖炉に薪をくべていた。そんな暖炉の前のカウンターでチェックアウトの手続きだ。それにしても、焚き火づくしのホテルだったなぁ笑。
ライフスタイルホテルとかデザインホテルと名乗るホテルは案外多くて、僕は結構気に入っている。とはいえこんな立地のやつは初めてだった。設備は最新で快適だし、高いデザインセンスも心地よかった。
まぁ、サービススタイルには少し難も多かったが、とりあえず面白いホテルだった。現代の若いツーリストの支持を集めて、軽井沢に新しい風が吹いたらいいのになぁ、と思う。
ちなみに、スタッフによる玄関先での「お見送り」というものはない。出発する僕たちは、ただトランクを転がして駐車場の車へと向かうだけだった。そんなところは名の通ったホテルとは違っている。なんだかなぁ、とは思うがこれもイマドキってことなのかな笑。

グッバイ軽井沢、今度は春だね。








