かつて軽井沢の鹿鳴館と呼ばれたホテル
重要文化財・旧三笠ホテル
紅葉の軽井沢ドライブその1
軽井沢の駅前から秋のドライブを始めた。ややこしい駅前ロータリーを抜けて北へ向かう。街路樹がきれいに色づいた軽井沢本通りを直進して、旧軽井沢銀座を横目に、三笠通りへ入っていく。
この道は名前の通り、三笠ホテルへ向かう古くて静かな並木道だ。軽井沢を代表する景色としてとても有名だと思う。新・日本街路樹百景?にも選ばれたらしい。このあたりは古い別荘地のエリアなのかな?、たしかに景色は美しくて静かだ。そんな林の中に三笠ホテルが建っていた。

三笠ホテルと書いているが、ホテルとして営業しているわけではない。現在の名称は、重要文化財・旧三笠ホテル。いわゆる「歴史ミュージアム」の一種かな。歴史的な建築物として残すために、長い改装期間を経て、今年の10月に再オープンしたばかりだった。いまは軽井沢町が大事に保存しているようだ。
そもそも1906年(明治36年)に創業した純西洋風の木造建築ホテルで、当時は欧米人とともに多くの政財界人・著名人たちが集い、軽井沢の鹿鳴館と呼ばれていたらしい。
フロントロビーには当時の宿泊者名簿が公開されていて、大久保利通、渋沢栄一、乃木希典などの名前が残っていた。現在の上皇后さまの記録もあった(旧姓の正田美智子さま)。館内には独特の雰囲気があって、明治大正昭和を通じて往時の記憶を今に伝える特別な場所という感じだ。
階段や通路、シャンデリアやじゅうたん、客室やバストイレなど、歴史や文化財好きにはたまらない場所なのかもしれない。まぁ秋のドライブにやってきた僕の場合は、歴史への興味というより、新しい立ち寄りスポットのひとつってことなんだけどね笑。
●館内のアルバム(タップして右へ)
さて、2階のカフェでのんびり休憩タイムだ。どうやら客室を何室か改装したスペースで、当時のメニュー(カレーや珈琲)も再現され、楽しめるようになっていた。
とはいえ、当時のレシピに興味が湧くわけでもなく、フツーのカフェのようにくつろぐだけだ。桃のジュースとかアップルパイとか、いわゆる「軽井沢の今」を代表するメニューを楽しんでいた。あんがいどれも美味しかった。
ちなみに、ミュージアムだからオリジナルグッズのショップもあるし、貸衣装で記念写真というサービスもある(いわゆる鹿鳴館ドレスだけど笑)。外に出れば敷地内の芝生や木々も整備されていて、どこをとっても撮影スポットという感じかな。
この日は、静かでシニアばかりだったが、若い人たちにとっては、これも軽井沢らしい景色ということかな。
●カフェのアルバム(タップして右へ)
会計後のレシートで知ったのだが、ここは軽井沢町の所有だけど運営委託を受けているのは、あの日比谷花壇だった。有名な花屋さんだと思っていたが、こういう施設の指定管理もやってるんだね。
敷地の緑がきれいなのは、そんな専門家のオシゴトってことかもしれないな。
旧三笠ホテル kyu-mikasa-hotel.jp









