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2025年12月12日

カジュアルで楽しいオールデーダイニング

やっぱりこんなレストランが気軽かな
紅葉の軽井沢ドライブその7
この晩の夕食は、そのままホテルのメインダイニングを予約してあった。
せっかくの軽井沢の夜の食事だから、ホテルじゃなくても色々な選択肢が思い浮かぶ。今回は車の旅だから少し遠くのレストランでも大丈夫だった。で、事前にあれこれ調べて迷ったりしたのだが、今回はあえてここで楽しむことにした。
ちなみに「メインダイニング」と書いたが、このホテルのレストランは1軒しかない。つまりここはオールデーダイニングなのだ。夕食だけでなく、朝食もランチもやっている。最近はこんなタイプのホテルが多くなったかな。

事前に確認したホテルの公式HPは、シンプルだったがセンスがよくて、滞在は楽しそうだな、と思わせる構成だった。シーンを切り取った写真も、その使い方も上手なのだ。
レストランの情報でいえば、いきなりグランドメニュー(つまり単品メニュー)を訴求していた。ひと目見て面白そうなカジュアルイタリアンだと分かった。しかもメインになるのは「焚火グリル」と呼ぶ薪焼きの肉料理だった。つまりとても今っぽいレストランなのだ。まぁ外も中も焚火ばかりだけどね笑。
軽井沢のレストランの多くは、白いテーブルクロスの典型的なフレンチばかりで、たぶんシニアの別荘族をターゲットにしたタイプのように感じてしまう。よく言えば軽井沢らしいし、悪く言えば古臭い(ごめんなさい)。
だからここのような「若々しくてユニーク」なやつを、僕は無意識に探している気もする。今回も「見~つけた」という感じだった。
大きな吹き抜けの空間や、木材をふんだんに使ったナチュラルな内装が特徴的だった。オープンキッチンの真ん前のテーブルが用意されていて、厨房の活気を感じるのも心地よかった。利用客は想像通り若い感じの人ばかりだった。

とりあえず、一番シンプルなコースを予約してあった。前菜、パスタ、メイン、デザート(つまり4品)だけの構成だ。いつもボリュームが気になる年齢だからこれでいい、不足するなら好きなやつを単品で追加するつもりだ。
ちなみに、予約席のテーブルセットにはお品書きがあるのだが、そこに大きく「4」と描いてある。4品だけだよって念を押してるのかな笑。コースに合わせたワインペアリングもあるようだが、とりあえずビールだ。軽井沢のクラフトビール(知らないブランドだった)はなかなか美味しかった。
ビールと一緒にアミューズが出てきた。パスタ生地を素揚げして生ハムを乗せたやつだった。お品書きにはないのだが、アルコールでスタートすると付いてくる一皿だ(まぁ付出しかな)。よって合計5品になる笑。
さらに焼きたてのフォカッチャが運ばれてきた。ポルチーニのやつとか、マーガオ(アジア系のスパイス)のやつとか、なかなか面白いフォカッチャで、好きなタイプを好きな個数選ぶ。それにシチリアのオリーブオイルが添えられる。
そして前菜のヒラメとクスクスのタルタルが出てきた。ようするに、テーブルには一気に皿が増えていくから、これだけで楽しい前菜タイムってことだ。さっそくワインを楽しもう。
●ディナーのアルバム7枚(タップして右へ)

前菜は魚料理だし、次はズワイ蟹と舞茸のパスタだというので、白がいいかな。ワインを選ぼうとドリンクメニューを開いて驚いた、さすが外資系だ、ドリンク類は実に豊富で楽しい。で、その中に「ソムリエが選ぶその日のグラスワイン」というやつを見つけた。
声を掛けた年長のスタッフはどうやらソムリエだったらしく、ではお任せ下さい、と用意してくれた。彼がペアリングしてくれたのはトスカーナのロゼだった。
おっ、ロゼなんだね、などと僕が意外そうに反応したのがまずかった。途中での僕の熱心な「うんうん」という相槌もまずかった。ここから彼の長~い解説が始まってしまったのだ笑。
使われているブドウ品種(サンジョベーゼ・グロッソ)の特徴とか、フィレンツェからワイナリーへの道のりとか、お父さんと息子が初めて一緒に作ったワインだとか、実はおじいさんが作ったブルネッロというワインが凄いとか・・・。まぁ楽しいお話なのだが、途中で出てきたパスタを早く食べたい僕たちは、気もそぞろで聞いていた。
●ディナーのアルバム5枚(タップして右へ)

メインのサーロインにと、今度は別のスタッフに赤ワインのチョイスを頼んだのだが、結局運んでくれたのはさっきの彼(ソムリエ)だった。また長い説明が始まるのか、と身構えてしまったのだが、今度はサラリと終わってしまい、ちょっと拍子抜けした笑。
実は、この赤も同じワイナリーのワインだったのだ。なんだ芸がないな、などと毒づいてはいけない。そもそもペアリングとは自由なものなのだ。そういえばトスカーナ地方の料理といえば素朴な感じだ。代表格のビステッカだって、ようするに牛肉を炭火でシンプルに焼き上げる。
そもそもこの店は「焚火グリル」が自慢で、今夜のメインは薪で焼くサーロインだから、この組合せが似合うってことかな。けっきょく何の違和感もなく、旨いステーキと美味しい赤ワインだったのは間違いない。ソムリエに拍手だ。

食事中は気付かなかったが、客室への帰り道は吐く息が真っ白で驚いた。もしかすると氷点下だったかもね笑。寝酒のウイスキーはやめて、スパの露天風呂でのんびりした。見つけた月がきれいな夜だった。

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