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2022年06月10日

K-Dreamの時間「練習 Studio」

バンドで演奏する醍醐味の一つに挙げられるのは、音楽を通してその楽曲の作成者や共に演奏するメンバーとの一体感を感じる瞬間がある事である。
たぶんプロのアーティストと呼ばれるような音楽家は、その瞬間がずっと続くような感覚なのではと想像するが、素人のおやじバンドではとてもそこまではいかない。いかないが、一瞬でもお互いを感じられる瞬間があり、その瞬間がとても楽しく、心地よい。音楽をやっていてよかったと思える瞬間である。
しかし、昨今のコロナ禍でメンバーそろって音出しができる環境が取れなくなり、2年以上も全員そろってのスタジオ活動ができていない状況である。

金沢市民芸術村
現在のK-Dreamの主な活動場所は、金沢市大和町の旧大和紡績跡地にある赤レンガ倉庫群が特徴的な金沢市民芸術村である。この施設は音楽スタジオの他に劇場や小ホールを併設し、年中無休、365日24時間利用可能という全国でも例がないと思われる特徴を持っている。
コロナ発生当初は全館休館が1年くらい続き、その間は活動も全くできなかった。そこでインターネットを利用した各自の家にいたままでのリモート演奏を検討した。しかし各自のネット環境が整わなかったということもあるが、一番の問題として各自のITスキルが足りず実施を断念した。
現在はコロナ対応として芸術村各施設の最大利用人数制限がかかっており、私たちが主に利用している音楽工房の小スタジオは最大3人までの制限となっているため、30~40分ごとにメンバーを交代しながら利用している。
VANVAN V4
金沢市民芸術村ができる以前の活動場所は、猿丸神社の近くにあるVANVAN V4だった。
ここは大学生のころから金沢市民芸術村ができるまでの約15年くらいの間使用していた。社会人なり立ての当時私は富山県高岡市に住んでいたが、真冬の吹雪の時でも会社が終わってから車を飛ばしてスタジオに通った。帰りは深夜になりアイスバーンとなり結構スリリングな思いもした記憶がある。
ここの利用者は若者たちが多く、紫色の髪の毛がとんがっているようなパンクロッカーたちが増えてきて、おじさんになりかかっていた私たちはだんだん肩身が狭くなっていったなぁ。

開進堂楽器
高校時代に練習場所としていたのは、中央通りにあった開進堂楽器の地下のスタジオである。今はローソンのコンビニになっていると思う。
ここの地下スタジオは換気がきいていなかったのか、とってもカビ臭かった。そこにはギターアンプが1台しかなく、その1台をT野と二人で同時に使うことになる。そうなるとT野のエルク製ギターのパッシブピックアップ(マイク)の出力が大きく、私のグヤトーン製ギターの貧弱なピックアップの音は全く聞こえなかった。
うつのみやサテライトスタジオ
昔のうつのみや本店は片町の目抜き通りにあったことはみなさんご存じと思う。そこの1階の正面入り口の横にガラス張りの音楽スタジオがあったことは憶えておいでだろうか。
当時からうつのみやは書籍だけでなく音楽教育にも力を入れていて、地下には楽器売り場や貸しスタジオがあった。そしてある日、何を思ったのか1階の正面入り口の横に大通りからと店内から丸見えの音楽スタジオを作ったのである。
このスタジオのこけら落としに当時高校生の米原バンドは出演した記憶がある。クラスメイトも何人か見に来てくれたんじゃないかな。どんな曲を演奏したのか全く覚えていない。

高校のころにバンド練習として使っていたのは、前述の開進堂楽器やうつのみやのサテライトスタジオが主な活動場所だった。そのほかにもあったのかも知れないが、自動車も持たない高校生は行動範囲が限られていた。
また、ライブハウスのような発表の場はほとんどなかった。ライブハウスの走りである柿の木畠の「もっきりや」が出来たのはこの頃だったと思う。ただ、「もっきりや」はジャズ喫茶というイメージがあって、高校生には敷居が高かった。
今はライブハウスも増え、金沢市民芸術村のような活動場所の環境も格段に良くなった。でもシャイなメンバーが集まったおじさんバンドはライブ活動などもっての外。4年ごとの同窓会が唯一の発表の場になっている。
N畑準(K-Dream)
●ある日の練習風景

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