グルメサイトの人気ランキング第1位・・・ってのは
三宮の夜のひととき
神戸ローカルグルメ
予約したのは18時だった。もちろんまだまだ陽は高いし、ディナーという雰囲気は全くない。それでも店へ向かう途中の裏通りは薄暗くて、夜の準備が整ったって感じかな。夜の組合っぽい人たちが道端で休憩?していたり、若い女性がのれんを出すところだったりする。夜の繁華街の裏道は、どこもこんな感じだ。
そういえば、駅前の道を歩くと神戸牛のオブジェ?があった。神戸ビーフとかステーキの看板や文字も目に留まった。まぁ理由は大したことではない、僕たちの目的がステーキだからだ笑。
さて、ここは繁華街の飲食ビルの10階、店は狭いがカジュアルなステーキ店だ。案内された席はカウンターの右の端っこで、ちょっと窮屈な感じだった。この店はかなりの人気店らしく、すでに先客が何組もいた。
僕の左側はカップルで、すでにデザートや珈琲を楽しんでいた。そしてお会計を済ませ退出していった。家内の意見では、2人はいわゆる「同伴」のカップルらしい。その根拠は鋭い観察による気付きだった笑。主婦のカンには根拠があるんだね。これ以上話を続けると墓穴を掘りそうなので、僕は話題をすり替えた。
まぁこれも、繁華街の「夜の始まり」にしばしば出会う光景かなぁ。
明石焼き、ぼっかけ、そばめし、神戸牛(神戸ステーキ)、中華(南京町)、くぎ煮、鯛めし(明石の鯛かな)、たこめし、神戸洋食、神戸コロッケ・・・少し考えただけでも、神戸のローカルグルメはたくさんある。神戸に縁の薄い僕が書ける理由は、2年前のB面ツアーのときに調べたからだ。
結局、今回の夜のテーマに選んだのは神戸牛(神戸ステーキ)だった。もちろんこれも同様に2年前に検討したから資料が残っているし、地元の人に教えてもらった老舗や有名店のメモも残っている。
でも今回はその目的が違うから、ちょっと違う方法で選んでみることにした。いくつかのグルメサイトだ。僕はまだ業界人なので、この手のやつを使うことが多い。探すというより確かめるために、複数比較しながら駆使するってことかな。今回優先したのはホットレストラン、つまり味や質というより「いま旬の人気店」のほうだ。
まぁそんな裏ワザ的なことは置いといて、アレコレ組み合わせながら、この店にたどり着いた。もちろん全く知らない店だった。簡単に言えばこの店は、多数の人たちが選んだ神戸ステーキの「現在の」人気ナンバーワンということになる。
そもそも「人気」というやつは難しいが、データが大事な昨今では、概ね「予約が殺到する店」と言っていいのではないかと思う。しかも古い店というより、最近急上昇中のやつの方だ。
▼ステーキ店のアルバム(タップして右へ)
で、どんな店なの?ってことになるのだが、ひと言でいえば「面白い」のだ。先にカジュアルと書いたが、要するに内装はシンプルで明るく(まぁ安普請かな)、サービスはそこそこ、メニューは便利で楽しく「安く使うこと」も「高く使うこと」もできる。まぁそんな感じだった。
使った僕が見つけた人気の理由は、一種のノウハウだから詳しくは書けないが、まずコースの内容が面白い。あぁ、こうきたか~、という面白さがあるのだが、少なくとも人生最後の日に選ぶような最高のそれ、ではない。
例えば、このコースの場合は、黒毛和牛ヒレと神戸牛ロースの食べ比べができて、伊勢海老のグリルが付いている。目の前の鉄板で仕上げる料理を、客はお箸で楽しむ。最初のアミューズも夏のスープも、締めのごはんも意表を突いたやつが登場する。
なにより価格は、一般的なイメージの半額くらいだ。凄いなぁ。まぁこれだけでも人気になるよなぁ。僕は昭和ジジイだけれど、素直に上手だと思った。そして最近のグルメサイトの出来も、そこで人気を獲得していく手順も、どれにも感心するばかりだ。
▼夜の三宮のアルバム(タップして右へ)
ちなみに、メニューの組合せの選択肢には、アワビとかフォアグラもある。もっと食べたいのなら肉のグラム数を増やすこともできる。選択肢はたくさん揃えてありますよ、またどうぞ、って感じだ。でもまぁシニアの僕たちにはあの内容で十分だった。
とはいえ、僕の友人たちにおすすめしたい店ってことでもない。無理して今っぽい店を選ぶ必要はない。一般的なシニアが安心するステーキ店は、ここ三宮にはたくさんあるから。
それなりに満足して三宮駅前のホテルへ向かった。まだ三宮の夜は始まったばかりだが、たくさんの若いグループが楽しそうに行きかっている。2年前に遊んだグルメストリートやガード下はやっぱり今日も活況だ。昭和を感じさせる古い居酒屋も若い人たちで沸いていた。
さっきのカジュアルステーキもそうだが、若い人たちが元気に遊べる繁華街が、やっぱり元気だ。シニアを軽視するのではなく、様々な世代の人が楽しく共存できることが一番かな。