クラス会でのこぼれ話
時刻で言うと午前10:30くらい、玄関先のポストに郵便物が入る音がする。気になってポストを開ける。ポストの中にはクラス会への返信ハガキが数枚入っている。合計321通の招待状を送付してから70日間、そんな日常が続いた。もちろんその時刻にいなければ、帰宅したときに真っ先にポストを開けることになる、まるでラブレターの返信を待つような気分だった(笑)。毎日1枚2枚と届く返信ハガキに、みんなの近況が書いてある。そして出席欠席の印に一喜一憂して、名前を確認、PCに入力、そんな手続きが70日間続いた。だからクラス会の当日はまるでデートにでも行くような気分だった。デートだから当日に起きた小さなトラブル、気づいたこと驚いたこと、やらかした話、ちょっといい話・・・どれも大事な出来事ばかりだ。だからそんな「こぼれ話」を忘れないように書いておきたい。
■クラス会当日の朝6:48にLINEが入っていた。実行委員長からのメッセージだった。旧姓U田さん、旧姓Y野さんからの優しい返信が続いていた。今から思うと、僕の人生で最も多くの「着信音を聴いた日」はこうして始まった。24HのN井は「今日は朝から枕元の携帯の着信音で目が覚めた」と言っていた。もともと怖そうな顔なので怒っているのか喜んでいるのかわからなかったが、翌日も朝6:37にY君のアルバム追加が始まったから、きっとN井くんは寝不足になったに違いない。
■16:00のクラス幹事の打ち合わせ会場に一番にやってきたのは22HのY野さんだった。彼女はその後、順に到着するメンバーに、順にお茶を出し続けてくれた。気遣いの足りない僕は感謝しきりだった。■幹事のみんなと2次会会場の下見に入った時に、26H幹事の旧姓A川さんが気付いたのだが、店内の壁のあちこちに桜丘高校の写真が何枚も何枚も拡大コピーされて掲示されていた。店側のスタッフが桜丘高校まで出かけて撮影してきたものらしい。2時間後、そのスタッフは27期同窓生の「甥」なのだと判明した。驚くとともに、世の中狭いと実感した。
■「ウエルカムボードのクラス番号が間違ってるよ」と22H幹事のA山君からLINEが入った。すぐに修正されたようだから被害があったわけではないが、後日の報告によれば、間違えて書いた某君(店長代理)は社内でボコボコに怒られたのだという。僕たちは怒ってないから安心して。
■この日は25H参加者の旧姓H本さんの誕生日だった。クラス幹事の旧姓M輪さんが花束を用意してくれたようだ。やはり女性は心配りが違う。しかし実は、送ったM輪さんの誕生日が翌日だったこと知った。一日違いなら送られる立場だった訳だ。ほんとにありがとうM輪さん。
■23H26H合同会場では「うなぎ」を使った対決ゲームがあったらしい。店長から「一人の女性が真っ先に手を挙げて参加してくれたんです。ハズレの罰ゲームも見事にビールの一気飲みを披露され、会場は盛り上がりました」との報告をもらっていた。それはクラス幹事の愛称K子に違いない、と思っていたらその通りだった。しかし6時間後、実は彼女は「うなぎアレルギー」で、食べると体調が悪くなる、という事実を知らされた。どうやら常備薬で対処しながら酒を飲んで楽しんでいた様子。責任感が強くて、いつもムチャする男前な彼女の武勇伝が、またひとつ増えた出来事だった。
■28H会場のコース料理の最後に「アルバカレー」が出たらしい。直前のおしながき情報では食事は「第7ギョーザ」の予定だったが、急に変更されたものだ。公式ホームページまで事前リサーチした彼らに脱帽した。でも第7ギョーザも魅力的だったなあ。
■3次会の会場は今年も片町の「みきやん」だった。昨年と同様に店内は満タン状態、もうお酒は飲めないのに、みんな楽しそうに笑い話し込んでいた。高校時代に急いだ階段で大きくコケて、スカートの中が丸見えのまま男性陣の前に落ちていった旧姓Hさんの告白話は、妄想とともに周囲の耳目を集めた。しかしブルマのおかげで大事には至らなかったという結末だが、テーブルに同席していた某男性2人が「実は当時惚れていた」「おれも惚れていた」という告白でヒートアップ。その場にいた旧姓Mさんと僕は笑い転げた。
同窓生との楽しい会話は、時をさかのぼり、いくつもの記憶を巻き込んで、まるで昨日の出来事のように心を揺さぶる。「同窓会って、やっぱりいいよなぁ」と思う瞬間だ。この日、実行委員会メンバーの間では、秋のチェリー杯のこと、福井のけんぞう蕎麦のこと、そのドライブ企画第2弾のこと、東京のメンバーに会いに行く企画のこと、さらに新しい小型企画のアイデア、などが検討された。やっぱり27期は面白い。