若者の街、昔はサブカル、いまはドラマの聖地らしい
ぶらり下北沢
梅雨の晴れ間の東京散歩
再開発が進んだ下北沢は、街が一変したのだそうだ。古着、音楽、芝居、飲み屋という昭和のサブカルが詰まっていた街(ようするに古い昭和の街)が、イマドキの若者に刺さる街に変貌したらしい。もの好きなこの昭和オヤジは、そんなハナシにとても興味を持っていた。
行きたくなって、タウン情報を発信するいくつかのサイトを調べたのだが、イマドキ情報ばかりで(正直なところ)こんな僕でも少々腰が引けた。でも勇気をもらったのはブラタモリとアド街の両番組だ。こっちの下北沢は、消えつつある昭和カルチャーの特集だったからだ笑。
びっくりするほど暑い日だった。梅雨の時期なのに雨が降らない期間のことを「梅雨の中休み」というのだそうだ。雨がないのは嬉しいが、この猛暑は老体に容赦なかった。歩いて3分で滝のような汗をかいた笑。
新宿から小田急でわずか5分ほど、うん十年ぶりに下北沢に降りた。スマホを頼りに方角を理解しようとするのだが、最初は何にも分からなかった。小田急線は地下化したから踏切はもうない。一方、高架になった井の頭線の高架下にはおしゃれな複合施設が生まれていた。
ちなみにこの商業施設の名前は「ミカン下北」という。果物のそれではなく「未完成」のことらしい。若者たちが街の未来を作っていく、そんな街全体のコンセプトが施設の名前に込められているそうだ。たしかに店は尖っているし、おしゃれな若者たちばかりだ。
昭和オヤジは古い痕跡を探して、まず本多劇場(芝居カルチャーの聖地)を見つけた。商店街はきれいな通りになっていたが、進むうちに、カタカナ看板の「ザ昭和の風景」を見つけた。あのスズナリ横丁(劇場と怪しい飲み屋の複合施設)だ。歴史ある風景なのだが、まぁ昼でも、ちょっと汚い感じかなぁ笑。
一方、その逆の方向は、明らかに景色が違う。レンガ敷の歩道に低層の白い建物が順につながるお洒落なストリートだ。名前はrelodo、たぶんリロードと読むのだろうが、昭和的なカタカナが似合わない風景なのは間違いない。
ここは、地下化した小田急線の地上部分、つまり線路の跡地を緑化した「新しい土地」なのだ。それが3駅分1.7km(世田谷代田駅~下北沢駅~東北沢駅)ずっとつながっているらしい。正式な名称は下北沢線路街という。
再開発と聞くとビル群をイメージするが、そんな建物はなく、まるで公園や遊歩道のような感じだった。
ず~っと続く歩道の脇には、やっぱり低層で英語名のお洒落な施設や、イベントのための広場が点在し、歩道も変化にあふれて楽しい散歩時間が過ごせる(今日は暑くてダメだけど笑)。まさに若い感性が自由な発想で作った新しい下北沢なんだと思う。
実は事前に調べていた時に気付いたことがある。やたらとドラマの聖地とかロケ地めぐりのマップや記事が出てくるのだ。それは2年ほど前?に大ヒット?した「silent(サイレント)」というドラマのことらしい。
もちろん観てなかった僕には想像もできなかったのだが、たまたま再放送を観る機会があって、なるほどなぁと、ロケ地めぐりしたくなるファンの気持ちもよくわかる気がした。この新しい線路街がストーリーに溶け込んでいた。
上の画像はそんなマップのひとつだ。あまりにドラマの反響が大きいため小田急電鉄がこんなマップを作成して、駅で配布していたらしい。画像ごとにドラマのシーンのメモが入っている笑。
最後におまけのハナシ。
この原稿を書き終えるころになると、忘れていた小さな記憶が次々にあふれてきた。たとえば「雑魚や」という小さな居酒屋のことを急に思い出した。たしかお母さんの手料理が美味しいアットホームな店だったと思う。
とても気になって調べたら、息子さんが店を継いで今も現存しているらしい。歩いた商店街にあったのだが見落としてしまったようだ。まぁ忘れていたから仕方ないのだが、元気なうちにいつか訪ねてみたくなった。昭和オヤジの行動力の源は、実はこんなに単純なのだ笑。