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2024年03月22日

ただ食べたくて「福井駅前の十割蕎麦」

新幹線開業で沸いてるさなか、再び福井駅を訪れることにした。前回は「しらさぎ」だったが、今回はちゃんと新幹線「つるぎ」でやってきた。ご存知のように北陸新幹線の車窓から見えるのは「壁」ばかりだから、旅の風情はあまりないかな笑。
今日はプライベート、まぁ興味本位の福井散歩のつもりだ。できれば福井の名物でも食べて、気になるものを買って帰ろうと思っている。
オープン4日目だが、平日ということもあって、コンコースは意外に静かな感じだ。テレビで盛んに報道されていたような大混雑は「ちょっと一服」した感じかな。
とはいえ着いた時刻はちょうどお昼頃だから、物販や飲食の商業ゾーンにはたくさんの人がいる。観光客というより、むしろ地元の人たちが多い感じかなぁ。なにせあちこちで、あの福井弁イントネーションが飛び交っている。

商業ゾーンは、いわばお土産ストリートで、たくさんの人が行きかっているが、お客さんはみんな見てるだけ(あるいは試食だけ)で、買い物してる感じはない。一方、飲食ゾーンの行列は、見る間にどんどん長くなっていった。そろそろピークタイムということかな。そんな混雑を嫌って、僕たちは駅舎から出ることにした。
あちこち歩く途中で「十割蕎麦」と大きく書かれたベタな「のぼり旗」に目がいった。そうだな、福井と言えば越前蕎麦かなぁ、僕の思考もベタにそうなってしまった。目の前には若者向けのかっこいい店もたくさん誕生しているのだが、こんな僕でも腰が引ける店ばかりだ。やっぱり蕎麦かなぁ笑。
たしか駅前に、地元で人気の蕎麦店があったはずだ、と思い出し、道端でスマホを取り出して探すと、すぐに見つかった。なんとさっきの「のぼり旗」の店だった。道を戻ると、店頭にはウエイティングもある。人気店なのは間違いなさそうだと、そこに並ぶことにした。

食べたのは「おろし蕎麦三昧」というやつだった。たぶん一番のおすすめかな。十割蕎麦を「おろし」「わさび」「とろろ」の三種類の「おろしだれ」で食べるやつだ。写真で見ると、つけダレにちょんちょんと浸けて食べる(つまり普通のざるそば)みたいに見えるが、そうじゃない。
どれも大根おろしベースなので、それでは味が乗らない。だから、つまんだ蕎麦を放り込んで、まぜて、おろしだれと一緒にワシワシ食べる方がぜったい旨い。
三種類の違いだが「おろし」はオーソドックス(そのままのおろしだれ)なやつ。「わさび」はそれに生わさびの擦りおろしが入るから香りがすごい。そして「とろろ」は擦ったものではなく「刻んだとろろ」が加わるので、風味も食感も楽しい。僕は「とろろ」が一番かな。
ちなみに十割蕎麦は、どちらかというと平打ちの麵線がきれいなタイプで、おろしだれとの相性を考えた組み合わせなんだと思った。
もう一品、温かい蕎麦も食べてみることにした。肉蕎麦というやつで、ベタに牛肉の蕎麦だった。甘く炊いた牛肉が大量に乗っかってるさまは、まるで「牛丼の大盛」に見える。まぁ味もそんな感じで食べ応えがある。たまたま「焼き鯖寿司」もあったから、それを一緒に食べることにした。

ここの店名は下の写真なので、気になる方は是非どうぞ。調べたら駅前に3店舗もあるから、人気の老舗店なのかもしれない。まぁここは、いたって大衆的な感じだ。
ちなみに、福井の人は蕎麦自慢だ。だから、かつて地元の人に教えてもらい「美味い蕎麦」をあちこち食べてた時期がある。この日、調べたときに出てきて、そうだそうだと思い出した店もいくつかあるので書いておきたい。
市内では「やすたけ」かな(郊外だけどすごい繁盛店)、そしてみんな知ってる松岡町の「けんぞう蕎麦」、少し遠いが武生の「谷川」や鯖江の「亀蔵」あたりが有名かな。良かったら調べてね。たしか春江にも一軒あったのだが上位には出てこなかったし名前も忘れてる笑。
蕎麦は地域の味だ。その土地なりの面白さがあるから、そんな視点で楽しむのが僕のおすすめ。

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