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2017年10月20日

映像にまつわる小話「さくら坂」

同窓会パーティーの演出に映像を使ったのは2000年の第3回A面からだ。当時はまだVHSビデオだった。実行委員長のK中くんの肝入りでシナリオを作り、K中くん本人が編集に加わって制作したビデオだ。ちなみに編集長の手元にその実物がある。ちょうど卒業25周年の記念として、販売まで視野に入れて製作した。当時の皆さんの自宅に眠っている秘蔵写真や卒業アルバムなどを使い構成されたもので、なかなかの力作だった。この年のヒットソング福山雅治の「さくら坂」をイメージソングに使用した。当時はカメラがあれば撮影はできたが、編集機材は現在ほど一般化しておらず、高額なスタジオ利用料が必要だった。以降も、毎回上映する映像は、この時の編集素材をベースに毎年の新しいカットを加えながら、製作と上映が続いている。担当してくれているのはいつもK中くんだ。K中くんには、公式ホームページの映像でも協力をお願いしている。いわゆる大人の修学旅行シリーズ以降、たびたび登場する動画は彼の手によるものだ。彼との付き合いは小学校からなのでもう50年になる。日頃は会話などしないし便りもないが、互いのリスペクト感が50年を支えている。彼は愛機iPhoneを上手に操り、ライセンスフリーの専用アプリで編集しているようだ。ホームページでたくさん紹介される彼の動画のフレームの中に、彼はいない。彼が撮影しているからだ。彼の登場はいつも静止画になる。志摩半島のドライブの時は、車中で編集していて車酔いするほど集中して編集していた。今度動画を見るときは、彼の孤軍奮闘を少し微笑みながら想像していただきたい。僕の場合、彼のことを褒めるにはテレがある。いつも悪口を言いあう仲だからだ。僕の無謀な企み(たくらみ)に最初に反応してくれるのも彼だが、いつもダメ出しから始まる。互いのダメ出しと、悪意すら感じる反撃を、今日も繰り返している(笑)。

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