投げられたら打ち返す、センター返しだ
タンジロウとネズコのことは、まだよく分からない(笑)。ポケモンは今でも分からない。ワンピースは何とかなったが、進撃の巨人は謎のままだ。そんなマンガやアニメと同様に、時代の「IN」と「OUT」は目まぐるしい。ZOZOTOWNは使わないままOUTしたし、メルカリやTikTokは、INなのにアクセスしたこともない。
キュンすることもないし、ぴえんすることもないが、パリピのバイブスや、エモいってのは、なんとなく学習した。共感の時代に多様な人々と関わって生きていくのは大変なことだ(笑)。僕は華也ちゃん(A部華也子)の笑顔には癒されるが、A井恵理那の笑顔には、だまされないぞ、と思ったりする(笑)。逆の人もいるだろう。天気予報もキャスターも共感が大事だ。彼女たちのこれからの活躍を考えるとセントフォースの戦略はすごいと思う。
大河ドラマや、続編が待望される人気ドラマには、様々なキャラクターが出てくる。男性女性ともに個性的で、ときおり「刺さるセリフ」で観るものをファンにする。男のドラマとか、女性狙いなどという解釈は過去のもので、視聴者の老若男女それぞれの共感ポイントを設計し配置するように作られているらしい。人気ドラマは時代の写し鏡だ。
デジタルデバイスは情報格差をなくした。だから毎日、猛スピードで情報の波がやってくる。オジサンは、いつも波に乗れず、周回遅れの毎日を送る。情報は一種の言語だから、ウカウカすると言葉のキャッチボールができなくなる。僕もそんなオジサンのひとりだから、時代から遅れたまま、半沢直樹の「セリフネタ」で寒いオヤジギャグを考えたりしてしまう(笑)。
半沢直樹はパワフルにバージョンアップしていた。ストーリーの面白さも役者の演技も演出もよかったのだろう。顔芸やアドリブが話題だったし、何より、あんなに多彩な土下座シーンを見たことはない(笑)。歌舞伎は古典芸能だが「時代の勧善懲悪」をデフォルメするのだろう。観る者は、彼らの顔芸に今の時代をダブらせるに違いない。局側が作りたい番組を制作する時代は終わり、視聴者が観たい番組を作る時代になったのだろう。それが今の「人気商品」の共通項だ。
少し前に、ジェラートピケのカフェを使う機会があった。ここは焼きたてのクレープやジェラート(アイス)をメインにしたカフェ(クレープリー)だ。今は「ファッションブランド」が衣食住にわたって、ライフスタイルを提案する時代なのだそうだ。そもそも「大人のデザート」をコンセプトにしたルームウエアのブランドだから、本物のデザートを売っても違和感はない(笑)。意外にシンプルな内装で、カリグラフィー(英文字をデザインとして使う技法)を入れた「額入りの鏡」をアクセントにしている。センスの良さを感じる。
入り口からガラス張りのキッチンまで長い列がついている。利用客は列に並びながら、キッチンで焼き上がるクレープを見て、注文するメニューを考える、そんな感じだ。一見楽しそうだが、みんなゆっくりしていて時間がかかる。気の短い人(僕のことだ)はイライラする(笑)。
暑い日だったので、注文したのはマンゴージュース、そしてハニーバナナ・チアシード、つまりバナナスムージーにチアシードが入っているやつだ。スーパーフードの効能に無頓着なオジサンの僕には、チアシードを入れる意味が分からない。違和感のあるツブツブに眉をしかめるだけだった。まぁおしゃれで、映えるのかなぁ。オジサンには居心地がよくない。
人気ブランドが、ファンの人たちに、カフェを通して色々な「球」を投げる。ファンはそれに熱狂して受け取る。アイドルとファンのキャッチボールに似ている。そんなことなのかもしれない。よかったら、試しにインスタで、このカフェをハッシュタグ検索でもしてみたらいいと思う。こんなに人気があるのかと、びっくりする(笑)。その後、金沢にも出店したらしい。
オジサンは、イライラしているが、別に怒ってるわけじゃないから、倍返しだ、などと言うことはない。星一徹のように、ちゃぶ台返しもしない。投げられた球を、ふ~ん、と言って受け取らず、バットで打ち返すだけだ。まぁセンター返しだな・・・と、松也のギャグを思い出していた。
ちなみに、鬼滅の特番を録画予約してある。じいじは孫と話すために密かにベンキョーしなきゃならない。前編後編あわせて5時間もある。トホホだ。