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2021年11月12日

新湊と雨晴と笑うあの人

一週間分の予報では、ず~っと雨や曇りの記号が並んでいる。とはいえ、庭から空を見上げると見事に晴れていて、今日は大丈夫かもなぁ、などと楽天的になって、ドライブに出かけることにした。何の予定も立てられない休日は、まぁこんなノリだ。
目指したのは「新湊大橋」だ。たいした理由もないのだが、あの高くて長い大橋を渡って、青い空と海を感じたい、カッコよく言えばそんな感じだ。高さは50mくらいもあって、長さも3600mあるらしい、まぁ凄い橋なのだ。かつて仕事では何回も渡ったことがあるのだが、それは真冬の夜のことで、黒くて凍結したように見える路面と、吹雪のような冬の強風の記憶しかない。一種の観光スポットなので、この橋は夜になるとライトアップされる。でも実際は、暗い夜空に白い橋脚がぬ~っと浮かんでいるだけなので、そんなロマンチックなものでもない(笑)。
さてこの日、期待しながら渡ってみたのだが、橋は橋なので、まぁこんな感じかぁ、などと大した感動もないまま、Uターンして戻ってきた。やっぱり美しい橋は遠くから見るもので、走っても良さは分からないものなのだ。

大橋の海側には眼下に美しい帆船「海王丸」が見える。海王丸パークだ。富山県もいろいろあるのでパーク内の施設はクローズしていた。広い駐車場だが車はまばらだ。海に浮かぶ海王丸は、デッキ近くで見上げると、大きくて迫力がある。あいにく「帆」は張られていないのだが、4本のマストに白い帆がふくらむ説明写真を見ると、カッコいいなぁと素直に思う。
パークは広い分だけ人の気配がないと寂しく感じる。ちょっとした丘の上には展望台や望遠鏡もあって、なかなかサービスも行き届いている(笑)。子供向けの遊戯エリアも充実していて普段なら人気なのは間違いないだろう。
ドライブは、このまま海沿いを走って氷見方向へ進むことにした。ちょうど庄川?の河口の橋を渡るとき、真横を並走する「可愛いトラム」と出会った。万葉線?を走る新型の路面電車だ。ラッピングのデザインが今っぽい2両編成のやつだった。どうやら「ドラえもんトラム」ってやつもあるらしい。そういえば藤子不二雄の両先生は富山出身だったなぁ。

天気はそれなりだが、海沿いのドライブはやはり気持ちいい。途中で道の駅・雨晴(あまはらし)に立ち寄ることにした。ちょっと特殊な形をした建物(白い船の形をした3階建て)で、目立っていたからだ。道の駅は道路の左側のあるのだが、道路を渡るとすぐに小さな踏切があって(氷見線かな?)、そこから海岸に降りることができる。ここが雨晴海岸かぁ、僕は初めて立ち寄った
踏切の真横に小さいが立派なしめ縄の鳥居があって、横の説明看板には「義経岩」と書いてある。義経が奥州へ向かうとき雨が晴れるのを待った岩場、というのが雨晴(あまはらし)という地名の由来らしい。狭い海岸は、砂というより「砂利」の海岸で、家族連れや小さな子供たちが、岩場の蟹?を狙って遊んでいるような、ほほえましい場所だった。
ちなみに建物は海に面して長く建っていて、2Fのカフェや屋上のデッキから、この海岸越しに遠く立山連峰などが望めるらしい。まぁ新しい人気スポットなのだろう。

2人のマンガ家ユニットだった「藤子不二雄」は解散して、藤子F不二雄と藤子不二雄Aになったらしい。オバケのQ太郎は共作なのだが、Fさんはパーマンやドラえもんを、Aさんは怪物くんや忍者ハットリくんを描いてたらしい。
氷見の街中にはたくさんのキャラクターの絵やオブジェが飾られていることは有名で、古い商店街に差し掛かると、そんなキャラクターが右にも左にも登場してくる。2人のうちAさんは氷見の出身らしく、正確に言えば、目にするのはAさんのキャラクターばかりなのだそうだ。町おこし?のための氷見オリジナルのキャラクターも混在している。
車中では、知ってるキャラクターの話題になった。一番強烈なのは笑うセールスマン(笑ゥせェるすまん)だ。あなたの心のスキマをお埋めします、ホーッホホホ、で始まり、ドーン!!で終わる、そんなシーンしか覚えていないのだが、ブラックなストーリーだったと思う。もぐろふくぞうは「喪黒福造」と書くらしい。
そうこう話しているうちに、商店街の外れの小さな公園のベンチに、彼が座っているのを見つけた。ちょっと不気味で、眠気が醒めたから、今日のドライブ話はここで終了だ(笑)。

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