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2019年07月12日

奥能登へのおやじドライブ

あいかわらず元気やなぁ、と悪友I本くんから返信が来た。「大人のドライブ」の次の候補地「奥能登」への下見にI本くんを誘ったら、さっそく返信が届いたのだ。予定が入って京都大阪に来れなかったI本くんと、久しぶりに会いたいという願いもあった。京都大阪の企画が終わったばかりなのに、もう次の企画かい、彼の返信はそう言いたげだった(笑)。
恒例おしのげん企画「大人のドライブ」の次の候補地が奥能登に決まったと聞き、編集長の僕は、具体的なルートや立ち寄り先をイメージしたくて、いつものように下見に行くことにした。下見にI本くんを誘ったのは、念願のキャンプ企画の候補地を彼と一緒に見たいからだ。一緒に行ければ、ふたつの企画の下見が叶う、つまり一石二鳥のドライブになるわけだ(笑)。編集部のロケハンもあるので相棒K中くんも誘い、クルマ1台におっさんたちが乗り込んで、おやじドライブが始まった。
今日の車は、先週そうそうに納車されたI本君の新車だ。延べ27年、32万キロ走った愛車ランクルをついに手放し、このクルマに切り替えた。彼曰く、今日はその慣らし運転のつもりらしい。BGMは彼が選んだ竹内まりあの古いアルバムだ。なかなかやるなぁI本くん。

昨年の年末に、いつもの仲間たちとの「Z団忘年会」を楽しんだ。思い切り酒を飲むのだが、けっこう真面目に語り合うのも特徴だ。ホントに仲が良いのだが、おっさんの会話は何かと面倒くさい(笑)。欠席の友にも、その場で電話して近況を聴く。そしてお決まりのように同窓会の話になる。次のB面企画のアイデアをぶつけて意見をもらう。忘年会とか新年会がわりの冬の企画や、春の修学旅行企画の話、夏の、そして秋の企画と順に進んで、アイデアにケチを付けられ、批判を浴びながら、楽しく揉んでいく(笑)。27期の仲間たちの顔が浮かぶ。いつものことだが、仲間はいいなぁ、と実感するひとときだ。Z団の彼らと一緒の「年越し旅行」はどうだろう?と妄想する、旅先で一緒にカウントダウン、そして初詣・・・。楽しそうにも思うが、おっさんばかりだから、きっと面倒くさいだろうな。考えるだけでぞっとするので、今のところ、それは無しだ。せいぜいで温泉1泊くらいがちょうどいいな。

のと里山海道を軽快に走り、久々に晴れた能登路は山の緑がきれいだ。いくつかの名所の看板を眺め、能登空港を横目で見ながら、道の駅桜峠?に立ち寄って、クルマはようやく見附島に着いた。若者は近くの恋路海岸にいるのだろうか、見附島の海岸にいるのは、みんなシニアばかりだ(笑)。かつて美人だったかもと想像する高齢女子旅グループにシャッターを頼まれた。ぎこちない笑顔で対応しながら、久しぶりの見附島の姿に見入っていた。
その後、時国家をチラ見し、曽々木海岸へと走って、塩の駅・輪島塩で名物のソフトクリームを食べてみた。きな粉塩とか七味塩をかけて食べる変なソフトクリームで、けっこう面白い。腰が悪くなければ海水まきにも挑戦したかった(これはウソだな笑)。海岸線の道はきれいに整備されていて、今日のように晴れれば絶好のドライブルートだ。白米千枚田はすっかり名所になっていて、たくさんの車が止まっていた。タイミングが良い季節になれば千枚田の美しい写真を撮ることができるのだろう。
輪島の朝市に着いたのは、ちょうど12時だった。つまり失敗だ。露店は一軒も残っていなくて、通りはガランとしている(笑)。空腹の二人は機嫌が悪くて、せっかく調べてきた有名な輪島イタリアンや、人気の寿司店は、あっさり却下され、すぐ近くの民芸調の店に入ることになった(笑)。海鮮丼を旨そうにパクつく二人の隣で、僕はアワビ雑炊を食べていた。輪島らしいメニューだと思ったのだが失敗だった(笑)。ここのおすすめは海鮮丼だな。
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空腹を満たされ、ご機嫌に戻ったので、帰路は門前方向を選んだ。これで能登半島をぐるりと回ることになる。海側に出てしばらく走るとハイディーワイナリーがある。そのカフェでコーヒーを飲むことにした。山の上に建っていて海が見下ろせるのだが、実は外にテラス席がワンテーブルだけあって、風に吹かれてコーヒーが飲めるようだ。さっそくテラス席に陣取って、おっさんたちは無言で午後の海を眺めていた。お日様が低くなり、波のない海がキラキラ輝き始めていた。ボトルで出されたお冷は、水ではなく炭酸水だった。テラスにいたのは僕たちだけなので、おっさんたちは、ユーミンの「海を見ていた午後」のフレーズを口ずさんでいた(笑)。でもグラスの向こうには貨物船はいない。
さぁ、次はキャンプ企画の候補地だ。帰りのBGMは荒井由実の古いCDアルバムに替わった。これだから、おやじドライブは楽しい。

能登ロイヤルホテルのエリアに「志賀の郷」という別荘地がある。その建物を利用した貸別荘が点在していて、人数に合わせて好みの別荘を借りることができる。途中で寄った増穂が浦キャンプ場も悪くはないのだが、こっちの別荘地のほうに興味をひかれた。事務所で話を聞いて、たまたま空いていた別荘を内覧することができた。室内は広いし一棟ごとに独立したバーベキューサイトが完備されていて、風呂はすべて天然温泉らしい。グランピングの豪華なイメージからは少し遠いが、ここならインドア派の仲間も楽しめそうだ。一度使ってみてから判断してもいいなぁ、などと考えていた。
帰りののと里山海道は空いていた。一石二鳥を狙ったおやじドライブは終了だ。ドライブ企画の方は、さっそくGさんたちと最終ルートの検討だ。日程を決め発表しようと思う。キャンプ企画は何とか実現させたい。でもいつものことだが日程が過密になるので、そのあたりは悩むところだ。

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