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2019年07月12日

ファブルとSP

自宅から一番近いシネコンは御経塚のイオンシネマだ。もう老朽化していて、いつも暇なモールだから、シネコンもいつも空いている(笑)。映画ザ・ファブルを観ようと、先週やってきたとき、なんと「機械の故障で上映中止」という貼り紙があり、驚いていた(笑)。いまどき故障で中止などというのは珍しいのだが、老朽化しているこのモールのことを考えると、あり得るなぁと諦めることにした。御経塚から遠くない場所に、新しいイオンの大型ショッピングモールができる、という予定があるらしい。そこに、シネコンも最新型で登場するのなら、それはそれで便利になるんだけどなぁ。

ザ・ファブルは、あのO田准一くん主演のアクション映画?だ。あの事務所の、あのグループの、あのアイドルだった彼は、いつの間にか俳優として大成し、様々な大作に主演している。もちろんファンというわけではないが、日本アカデミー賞の「永遠の0」や、大河ドラマ「軍師官兵衛」を観ていたし、わが家の録画リストには「関ケ原」と「白い巨塔」が、まだ残っていたりする(笑)。
ファンでもない僕が、彼の演技に興味を持ったのは、フジテレビの深夜枠でやっていた「SP」という面白いドラマだった。正式にはSP 警視庁警備部警護課第四係というタイトルだ。このドラマは深夜では異例の視聴率となり、スペシャルドラマを経て映画化までされ大ヒットした。高い身体能力と、本物の格闘技を背景にした接近戦のアクションが、とにかく秀逸だった。スタントマンを使わず、彼本人が演じるので、リアリティーがあって、ぐいぐい引き込まれる。映画のラストは意味深で、続編を匂わせるまま終了した。もし続編が製作されるのなら、もちろん観てみたいシリーズだった。

1週間後の今日は、あの貼り紙はなく、無事に彼の新作映画を観ることができた(笑)。7番スクリーンはガラガラだったが、明らかに彼のファンと思える中年主婦のお一人様がちらほら居たりして、少し不思議な感じがした。封切り直後なので、例によってネタバレを避けながら書くしかないのだが、都市伝説になるほど凄腕のプロの殺し屋が、誰も殺さずフツーに暮らす物語だ(笑)。高度の格闘スキルを駆使したアクションシーンと、どうしようもない程ひどいギャグセンスのシーンを、両方まぜた独特の演出だった。緊張と弛緩、動と静、暗さと明るさ、などの両極を描いている、ということだろう。登場人物の個性が際立ち、どこにもないような世界観を感じる。主演のO田くんのアクションは、SPのころよりさらに凄みを増していて、観客を魅了している。この作品の原作は講談社漫画賞を受賞したマンガらしい。例によって、観終わってから映画の公式サイトを開いた。いきなりO田くんの、甲高い笑い声が流れて、笑ってしまった。ストレスを感じる日々なら、気分転換にお勧めする映画だ。

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