Z団の忘年会2021「路面電車の旅」
いわゆる忘年会デー当日のことを記録しておこうと思う。とはいえ、企画の性質上、他者のことが分からず、書けるのは概ね自分たち(Z団2016)のことばかりになってしまう。読者には申し訳ないが、今回はそんな記事になる。まぁいつもの編集後記のノリかな。みんなで撮った画像はアルバム形式で紹介しようと思う、どうでもいいやつに見えるだろうが、それが僕たちの思い出のカケラだ。「記録」と書いたのは、ちとハナシが長くなるからだ、こんな形式しか浮かばなかった、ゴメン。
●さぁ出発だ×5点
最初に浮かんだアイデアはドライブだった。海沿いの道を走って、潮の香りを楽しもうとか、山道を走って、ひなびた店で蕎麦を食おうとか、そんな、おっさんらしいドライブがいいかなぁ、たぶん仲間の希望はそんな感じだろう、そう思っていた。ところが、何案かの候補プランをみんなに投げて、最終的に着地したのは「富山の路面電車の旅」だった(笑)。富山には仲間と遊んだ記憶があった。もう45年ほど前のことになる。富山大学や駅前の公園、パチンコ屋、大衆食堂なんかの光景が浮かぶ。駅前には悪友某の下宿もあった。
金沢駅に集合して、あえて新幹線で富山に向かう。わずか23分で富山駅だ。そこから路面電車に乗って、降りて歩いて、あちこちのスポットを巡る街歩きだ。まぁ僕たちの青春の痕跡をさがす旅でもある。車ではなく電車にしたのは、全員平等に酒が飲めるからだ(笑)。運試しのじゃんけんは必要ないし、負けたやつに気を使うこともない。若者スポットでのクラフトビールも魅力だし、何なら駅前の古い酒屋で「角打ち(立ち飲み)」ってのも楽しそうだ。
●駅前周辺の散歩アルバム×10点
仲間の旅は計画通りにはいかない。だから計画はテキトーだ(笑)。街を歩いて、どうでもいいことを見つけて、ワイワイ楽しもう。そんな感じの忘年会デーがスタートした。予報とは違って、奇跡的に青空が広がっていた。でも寒いから厚手のダウンを引っ張り出してきた。
まずは昼めしで腹ごしらえだ、と意見が一致したのだが、注文したのは地酒とつまみだ(笑)。まぁいきなりの昼酒も、いまの僕たちらしい気がする。
そして、富山駅前の「青春の痕跡」を探した。彼の下宿は、もはや跡形(あとかた)もなく、大きなビルが建っていた。でも横の駐車場にアパート名の痕跡を見つけることができた。当時の彼(I本くん)は路面電車で大学へ通っていたらしい。そんな電車の軌道敷を渡って、すでに無くなったパチンコ屋や大衆食堂の跡地方向へ向かう。
ひとつだけ残っていたのは噴水の公園だった。時間によって噴水の形が変わる立派な公園だ。遠いあの日のように、噴水の周りを仲間と全力ダッシュしようか、などと思ったが、65歳の全力ダッシュは無理だった。さっき昼酒を飲んだばかりだ(笑)。
●富山大学のアルバム×8枚
乗り込んだ路面電車は、狙っていた旧式のレトロ車両(チンチン電車)だったのだが、いわゆるラッピング車両なので懐かしさはない。まぁ車内の古さやブレーキ音がいい感じだ。最近の車両は新型ばかりでカッコいいのだが、あえて昔のやつに乗りたかった、だからラッキーだ。
電車はゆっくり市街地を抜け、神通川を渡って富山大学方向へと向かう。終点の五福駅に降りたとき、若い人たち(たぶん学生さん)が多くて、何となく懐かしい感じがした。学生の街の雰囲気だ。僕は卒業生ではないのだが、仲間に会いに来ていたから、ここには、なんとなく記憶がある。
ちょっと遠慮がちに、大学の正門から構内に入っていった。卒業生のI本くんが先頭だ。たくさんの建物は全てきれいに変貌しているらしいが、この並木道や建物の位置は当時のままのようだ。参加できなかったもう一人の卒業生Y萩くんに写真を送った。当時の雰囲気が感じられるそうだ。並木道の最後には学生会館、食堂、図書館などがあるのだが、I本君は、このあたりでやっていた大学祭の催し物の記憶を話してくれた。
奇跡は長く続かず、強い雨が降ってきて、あっという間にずぶ濡れだ(笑)。たまたま通った地鉄バスに飛び乗り、市街地へ向かうことにした。どこで降りればいいのかも分からないのだが、それも旅だ。行きたいのは、新しい若者スポット、美術館と図書館、そして有名な環水公園だった。
●総曲輪周辺のアルバム×10枚
バスを降りたのは富山城址の前だった。どこかで座って一服したいなぁ、65歳のおっさんぽには休憩タイムが必須だ(笑)。東西南北をキョロキョロ確認しながら、総曲輪通りへ向かった。かつての西武百貨店の跡地に新スポットができていた。その施設の名前は「SOUGAWA-BASE」という。いわゆる今っぽい店が、面白いレイアウトで入居しているフードホールってやつだ。昭和的に言えば屋台村みたいなものだが、はるかに進化している。
店舗デザインやロゴなんかは、とてもいい感じだ。しゃれた珈琲スタンドを見つけて、フリーテーブルで休憩だ。自分好みのタイプを試飲して注文する仕組みだった。一杯だてのハンドドリップが今っぽい。帰りがけにクラフトビールのBARを見つけた。隣の魚屋でつまみを買って、ここでビールというのもよかったなぁ。
さぁここからは個別の時間だ。目当ての和菓子屋へ向かうやつ、ガラス美術館の常設展へ行くやつ、斬新な図書館エリアを選ぶやつ、それぞれバラバラだ。僕は個人的にこの施設(TOYAMAキラリ)の建物全体に興味があった。あの隈研吾さんが設計した「富山らしい空間」に身を置いてみたかった。富山産の杉の部材、ガラスの棚やテーブルや一部の作品、大きな吹き抜けを長いエスカレーターがシャープに空へと続く。そんな大胆にレイアウトされた空間に、富山の光が差し込むさまは、想像以上に美しかった。
ガラス美術館はとても素晴らしかったらしい。結局、ガラス作品を十分堪能する仲間の某を待っていた。あいつのアート時間はいつも長くなる(笑)。夜の予約時間が迫っていた。無理してタクシーで向かうことも考えたが、天気のこともあって環水公園は断念した。富山駅へ戻ろう。
●残り時間のアルバム×5枚
駅舎でゆっくりお土産探しだ。駅舎は新幹線開業とともに大変貌している。まぁ誰に買うのかは知らないが、ご機嫌とりには必須アイテムだよね。僕たちは参加できなかった仲間用のマス寿司も買うことにした。ここでZ団の昼の部は終了なので、駅でいったん解散し、残った4人で夜の富山グルメを楽しむことにしている。旨い地魚と地酒が自慢の居酒屋に向かった。飲む前から、もうヘロヘロだ(笑)。
こうして無計画な「路面電車の旅」は、終わってしまえば立派な「青春の痕跡とアートと地元グルメの旅」ってことになった。まぁ後付けのタイトルだけど(笑)。
●恒例の動画アルバム
おまけの中学同窓会
僕たちが富山へ向かうこの日、富山在住の彼女は金沢へ来る予定なのだという、そんな「行き違い」になることがわかって、結局僕たちは、金沢駅で少しだけ彼女たちに会うことにした。
公式サイトに何度か書いたことがあるのだが、前回のA面2018の席上で決まった「27期の野田中同窓会」という小さなB面企画がある。幹事の僕のせいで一回流れた幻の企画なのだが、実はその会場はなぜか「富山」と決まっていた。なかの女性2人が富山在住だったことがきっかけだった。
まぁそんな経緯があって、僕たちの富山歩きの計画が決まったときに、この日にどこかで会えないかなぁ、とダメ元で彼女に連絡をとったのだ。彼女は野田中出身の同級生だ。出発前のわずか15分ほどの立ち話だけど、7人の65歳が無邪気に笑っている写真が撮れた。そして野田中だったK中と僕そして彼女の3人の写真も撮った。まぁちょっとした野田中同窓会タイムだった。今夜のみきやん会場には何人かの野田中出身者が来るだろう。みんなに声をかけて、そんな企画を蒸し返して、なんとか実現させようと思っている(笑)。