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2019年04月26日

ホテルの時間「プールサイドのトランペット」

行けば誰もがファンになる。ここには不思議な時間が流れていて、現代人の暮らしが、せせこましくて、ガサガサしていることに気付かされる。沖縄は、少しスピリチュアルで、心が洗われる場所だ。
国道58号線は那覇から沖縄本島を北上し、海を渡って奄美大島、そして種子島、さらに鹿児島市までつながる「海上国道」だ。船舶免許は持っていないので知らないのだが、海の上にも国道はあるのだろうか?、実は58号線は焼酎が日本に伝来したルート、つまり「焼酎ロード」と言われていて、焼酎ファンにとっては、ぜひ体験したいルートなんだという話だ。沖縄の泡盛、奄美の黒糖焼酎、そして鹿児島は芋焼酎のメッカだ。なのに、今回の旅では、焼酎を一滴も口にしていない(笑)。沖縄本島の旅は那覇からリゾートエリアの恩納村まで、およそ1時間ほどのドライブから始まった。

そのホテルは第一印象からカッコよかった。エントランスにレンタカーで滑り込むと、スタッフがスマートに鍵を預かる。彼らが車を駐車場に運んでくれるのだ。どこかの駐車場のように手招きで誘導するような無粋なまねはしない(笑)。
広いロビーから見えるのは、夕暮れになっても青いままの空と、青い海、その境界線に青いプールがあって、そこに白いパラソルが並ぶ絶景だ。誰もいないプールサイドに男が一人出てきて、トランペットを吹き始めた。恩納村の空と海に静かなソロが響きわたる。
ホテルの名前は、Bセナテラス、今回ぜひ滞在してみたいホテルだった。夕食の鉄板焼きの時に、何でも焼くというので、ゴーヤチャンプルを頼んだら、目の前の鉄板で作ってくれた(笑)。ここは、そんな気ままなホテルだ。

翌日は58号線を海沿いに、さらに北上して美ら海水族館へ向かった。巨大な水槽の中で悠々と泳ぐジンベイザメは圧巻だった。水族館から先のエリアには何もない。原生林に近いが、行ってみたいカフェがあったので、向かうことにした。カーナビは正確なのか?と疑いたくなるほど細い道を走る途中で、そそる「食堂」を見つけた。外観は安っぽいのだが、こんな店で飯が食べたい、と直感を信じて入ることにした。当たりだった。チャンプルも沖縄そばも猛烈に旨かったが、信じられない量で驚いた。そして支払の安さに、さらに驚いた。

目的地のカフェは、やちむん喫茶シーサー園という妙な名前だった。「やちむん」とは焼物のことだと思う。建物の屋根にたくさんのシーサーの焼物が並んでいて、異空間だったが心惹かれた。「ちんぴん」という黒糖クレープとサンピン茶で一息ついていた。
右手に海を見ながらの帰り道は快適なドライブになった。海側だけを見るならワイキキからカハラの道に似ている気もする、まあ、ちょっとほめ過ぎかな(笑)。ホテルの部屋にもどると、再びトランペットが聞こえてきた。その響きは気持ちよくて、まぶたが重くなるのを感じた。

Bセナテラス terrace.co.jp/busena

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