関係のないCMで思い出す映画のシーン
クルマの車載テレビは走行中は映らないから、まぁBGMみたいなものかな。普段はまったく気にかけないが、あるとき急に聴き入ってしまうことがある。
ある日の帰り道、そんな車載テレビから流れてきたのは「音羽先生」の声だった。あの厚生労働省MER推進統括官?の音羽先生だ。少し前に映画を観たばかりだから、劇場スクリーンのあの顔のアップが浮かんでしまう。緊迫する指令室でクールに、でも熱く叫ぶ演技がとてもカッコよかった。
とはいえ今日の彼は「ケンタッキーしな~い?」と、お茶目に笑うカーネルサンダース風のキャラの方だった笑。どちらも賀〇賢人さんだ。映画とTVCMの違いはもちろんだが、人気の俳優さんの演技の振り幅というのは、とても大きいということかな。
そんなことがあってから、この映画の俳優さんたちがテレビに登場するたび、ふと映画のシーンを思い出す。この映画に出てくる救命の先生たちは様々なCMに登場するから、老夫婦の会話としては案外ネタは尽きない。あの先生がビール飲んでる・・・って感じだ笑。
CMの声から思い出した映画は、劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッションといって、ようするに人気ドラマの劇場版だ。前回の横浜ランドマーク大規模火災の2年後という設定になっていた。
今回の舞台は鹿児島県のトカラ列島の小さな島。その火山の大規模噴火から島民を救うというミッションだった。担うのは新設された南海MERのメンバーたちだ。もちろん東京MERの喜多見チーフも指導員として登場する。
まぁ例によって絶体絶命のピンチが連続するストーリー展開だから、まさに手に汗を握る2時間だった。人気シリーズだから予定調和みたいな面もあるのだが、それはそれで楽しい。ちなみに最近の僕はすぐ感動して涙してしまうからハンカチ&ティッシュが常備品だ笑。
この喜多見チーフの演技はあいかわらず凄い。専門用語のセリフ回しの切れも速度も凄い。西郷さんからヤクザまで様々な顔を見せてくれた彼だが、この映画の喜多見先生もまた代表キャラクターのひとつだと思う。
最近見かける鈴〇亮平さんと言えば「宝くじMEGABIG」の怪しいキャラだったり「日産の自動運転」かな。書き出せば切りがないと思う。ちなみに個人的には「世界遺産」のナレーションが一番印象深い。
南海MERのリーダー牧志先生を演じるのは江〇洋介さんだった。救命救急モノだから、おもわず「進藤先生だ」と言ってしまうのだが、もちろん役名もキャラも違う。進藤先生はフジテレビ、こっちはTBSだ笑。
最近の彼を目にするのは「本麒麟」のCMかな。とても旨そうに飲んでいる。映画の彼は離島医療の難しさや、そのひとつの「解」を教えてくれる存在として描かれていた。
僕は途中で気付いたのだが、この映画に出てくる「先生」たちがCMに登場して飲んでいるのは、どれもキリンビールの商品ばかりなのだ笑。
たとえば、喜多見先生と音羽先生が、博多の屋台で一番搾りを2人で飲むCMがある。このCMの設定は職場の先輩後輩の2人になっているのだが、この映画と共通するのは、2人の距離感が絶妙で、いい感じってことかな。
喜多見先生が不在の間の東京MERを率いて、立派に成長した姿を見せる弦巻先生。つまり中〇あやみさんも一番搾り(糖質オフ)の娘役でCMに出ている。ちょっと「先生」の意味が違うが、赤塚東京都知事(政治家先生)を演じる石〇ゆり子さんも、一番搾りのCMキャラクターだ。
映画とは関係ないはずなのだが、もしかしてキリンビールのCM戦略だったりして、ね笑。
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(おまけのハナシ)
この原稿の投稿を準備しているさなか(9/17)、この映画のロケ地だったトカラ列島の諏訪之瀬島が地震に見舞われた。今でも活発な噴火が続く火山島らしいのだが、震度5弱というからとても驚いた。
不謹慎だが、映画の噴火シーンを思い出した。迫力ある映像はもちろんCGなのだが、そう分かっていても現実の島民たちのことがとても心配になってしまう。それは俳優さんや制作スタッフも同じ気持ちだと思う。無事を祈りたい。