ただ食べたくて「タコスとロコモコ」
いきなりだが「タコス」はどこの国の料理でしょう?・・・そんなクイズがあったなら、誰もがメキシコ料理と答えると思う。でも、日本の大部分の人が食べている(知っている)タコスは、実はアメリカ料理の方だ。
正しくはテクス・メクス料理(テキサス×メキシコ)というやつのひとつで、つまりお隣のメキシコの影響受けて融合したテキサスの料理ってことだね。
ようするにメキシコが起源だけど、テキサスで育ってバリエーションが増え、新興のカリフォルニアを席巻し、その後はアメリカ料理として(日本はもとより)世界に普及していった、ということかな。移民の国(人種のるつぼ)のアメリカらしい食の歴史のひとつだと思う。
名前は同じタコスだけどメキシコのそれとは違うから、いまならLAタコスと呼ばれたりする。たしかに日本の僕たちの世代ならおしゃれなカリフォルニアの文化として受け止めていたような気もするね。
そういえばハワイにも沖縄にもアメリカ発のご当地料理として独自にアレンジされたやつが普及している。僕にとっては結構好きな料理ジャンルかな。
その昔、金沢フォーラスに「エルトリート」という名のカリフォルニアスタイルのレストランがあった。運営していたのはあのココスと同じ会社で、結構本格的なテクス・メクス料理が楽しめる店だった。そういえば今のココスにも「ケサディア」が残ってる。チーズとトルティーヤだけのシンプルなサイドメニューだ。
次のクイズは「ロコモコ」だ。さてこれはどこの食べものでしょう?・・・。
まぁこれは簡単すぎてクイズにならないかな。誰もが知っているとおりハワイのローカルグルメだ。その起源もハワイらしい。まぁ名前もハワイっぽい笑。
ご飯の上にハンバーグと目玉焼きが乗っかっているから、今の日本では「ロコモコ丼」と呼ばれて、子供たちの人気メニューでもある。
ハンバーグの起源はハンブルグだけどなぁとか、ややこしいことは置いといて、ハワイとか沖縄とか、そんなビーチリゾートによく似合うお洒落な食べ物として認知されている気がする。
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さて夏のこの日、墓参りに向かう僕たちは、その道すがら食事処を探していた。思い付いたのは一軒のハワイアンカフェだった。もちろん墓参りとハワイには何の関係もない。何か食べよう、ただそんな感じだった。
で、さきほど注文したのがタコスとロコモコだ。たぶん、いかにもハワイ的なそれが出てくると思う。アロハ~。
まず登場したのはタコス。それはBBQチキン・タコスって名前のやつだ。トルティーヤの上に簡単なサラダを重ね、その上にスパイシーなチキングリルが乗っている。添えられた「タコスの食べ方」というガイド文にしたがって、具をトルティーヤに無理やり挟んで、大きな口を開けてかぶりつく。まぁそれなりに美味しい。
実は、ひき肉ではなく肉類ソテーのトルティーヤ挟みだから、専門的に言えばタコスというよりファヒータってことだが、まぁそんなことはどうでもいいかな笑。
そして次に出てきたのは、チーズハンバーグ・ロコモコだ。これは、たぶんみんなの想像通りのスタイルで、イメージ通りの味だった。ボリューム満点のプレートだから食べ応えもあった。ごちそうさま。
最後になったが、アピタベイにあるこのハワイアンカフェは、けっこうな人気店だ。ハワイスタイルの派手なパンケーキやアサイーボウルが一番人気だと思う。今日はオープン直後に来店したのだが、オープン前から車が並んでいたし、見る間にテーブルが埋まっていく。特に女性が多い感じかもしれない。
ちなみに、ここにはライオンコーヒーがある。ハワイで人気のフレーバーコーヒーだ(ここのやつはバニラとマカデミアナッツの香り)。もちろんハワイコナのストレートも置いてあった。
ふたつのコーヒーのカップには花が添えられていて、ちょっと楽しげだった。車に積んであるのは墓参り用の菊だから、その束にこいつを加えようかと思ったが、怒られそうな気もして止めにした笑。さぁ炎天下の墓地へ向かおう。