テレビの時間「探偵さん〇〇〇〇空いてますよ」
ゆるふわな「ぬる湯」ドラマだった
ちょっと気になったドラマだから録画しておくことにした。だから見始めたのは少し後のことだった。で、ハマった。毎週欠かさず観るようになった。こんなに面白いドラマは久しぶりだった。
見る前から気になっしまった理由は、これが探偵ドラマで、主演がM田龍平くんだったからだ。たぶん昔の「探偵物語」が浮かんだからだと思う(彼のお父さんの代表作)。
ちょっと期待しながら見ていたが全く違う世界観だった。とはいえ主役の独特の存在感が抜群だったから、やっぱり親子だなぁって気もする。

第1話は松茸泥棒にまつわるお話なのだが、このドラマの全体像(舞台となる温泉街や登場人物そして不思議な世界観)を視聴者に紹介するように構成されていた。主人公が抱える「ミステリーっぽい謎」もしっかりプロットされていた。
そんな大好きなドラマだが、先日めでたく最終回を迎えた。だからここに書きたくなってしまった。見たければテラサってことになるから、ネタバレに注意かな。
なにより主人公は個性的だった。探偵というより小さな温泉街の便利屋さんかな?、ぽわ~んとしているが、どうやら発明家らしいのだ。とにかく事件解決のための「不思議な発明品」が次々出てくる笑。どれもサラリと登場するだけなのだが、何だこれ?と興味が湧いて、引き込まれていった。
たとえば初回に登場したのは電動キックボード「ドンソク」だった。人間の愚痴や悪口をマイクに叫ぶと、それを燃料にして走るというシロモノで、最初は意表を突かれた。笑うのを忘れて見入ってしまった。ちなみにドンソクという名前の由来は最終回に出てくる。

そんな発明品もそうだが、毎回のストーリーは実に荒唐無稽で笑える要素が満載だった。描く世界はとてもシュールなのだが、ゆるくて、ほんわり暖かくなる。温泉地でいえばず~っと入っていられる「ぬる湯」みたいな感じかな。
探偵ミステリーだから殺人事件も起こる。なぜか戦国時代からのタイムリープもあるし、リュックに搭載したジェットエンジン?で初恋の人と空を飛んだりしてしまう。蟻電池や猫語翻訳アンテナってやつもある。まぁ見てないと何のことか分からないだろうが、めっちゃ面白いのは間違いない。
最近のドラマ界隈でいえば、考察ってやつで有名な日曜9時のドラマがある。フィクションだけどリアリティーを追求したミステリーかな。また配信ドラマには過激なバイオレンスが話題のやつもある。
どちらもある意味で現代の多くの視聴者の興味を引き付ける大作なのだろうが、正直なところ、見ていてちょっと疲れてしまうのが本音のところにある。
その点でいえば、本作には何のリアリティーもない笑。事件解決については余白だらけだし、何より予定調和も(たぶん)無視されている。ただただ笑って味わう静かなドラマだ。それが僕を引き付けている魅力なのかもしれない。

ちなみに、舞台はどこかの山あいのひなびた温泉街だ(西ヶ谷温泉というらしい)。この風情がとてもいい。黄色いヘルメットの主人公がドンソク(キックボード)に悪口をチャージして坂道をくだり、まだ紅葉が残る街をくねくね走る映像はとても印象的だ。
ついつい行ってみたくなってロケ地の情報を探したりした笑。見つけた場所(長野の某温泉)はなかなか良さげな温泉街に見えるから、よ~し行ってみるかな、いったんそんな気分になってしまった。
実は、この街にはちゃんと電気で走るキックボードが設置されているらしい笑(観光客向けだと思う)。ならば主人公を真似てリュック姿で乗ってみるのもいいかもしれない。でもあの半ズボンに黄色のヘルメットはちょっと勘弁かな。









