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2018年07月14日

小説の時間「メディカルエンターテイメント」

テレビ番組の「医療もの」は視聴率が稼げるんだという。古くは「財前教授の総回診です」で始まる、田宮二郎の白い巨塔が思い出深い。ちょうど学生時代のテレビ番組だと思う。田宮二郎は心底かっこよかった。近年では、救命病棟24時、ドクターX、コードブルーなどヒットを背景にシリーズ化している。

TBS日曜劇場「ブラックペアン」が終わった。原作の「ブラックペアン1988」は海堂尊の小説で、チームバチスタの栄光などと同様に医療現場を舞台にした群像劇だ。もちろん小説が原作だが、テレビドラマは、原作とは全く異なる顛末が描かれている。この原作小説は「ブラックペアン三部作」と呼ばれるシリーズで、続編があること、ご存知だろうか?。先日、シリーズ3作目の「スリジエセンター1991」を読み終えたところだ。2作目からは、あの手術室の悪魔・渡海征四郎とは違った、強烈な新キャラクターが登場し大活躍?する。海堂尊の多くの作品の舞台は「桜宮市」という架空の街(主に東城大学という架空の大学)で、別の作品のキャラクターが、クロスオーバーしながら、他の作品に登場するのが特徴なのだそうだ。そういえば、この三作品の中にも、チームバチスタの天才外科医とか、ゼネラルルージュの救命救急センター長が、若き研修医として登場している。僕はファンというほどでもないだが、海堂尊信者にとっては、きっと頭の中に人物相関図があるのだろう。どの人物も個性的なキャラクターばかりだ。相変わらず、医療用語が説明なしに、容赦なく、どんどん出てきて混乱するのだが、そんなことを気にしないで読み進めることにしている。興味ある方は是非どうぞ。とても面白い作品だ。

ドラマの中では、主人公が美味しそうに炊き立てのご飯を食べるシーンが出てくるが、グルメやファッション、小さな子供やペットも視聴率の道具として必須科目だ。

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