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2022年04月15日

コンセプトは「山くだり」の旅

春のお花見企画のハナシだ。今回のおっさん旅(桜の春旅)に選んだのは福井だった。秋にやった富山の路面電車や街歩きが面白かったこともあって、今回も続けて電車旅にした。ドライブと違ってハンドルキーパーはいない。つまり好きなところで皆んなで酒が飲めると分かってから、電車旅が楽しみになった。
福井のことはあまり詳しくないから、桜の有名どころを目的地にすることにした。ルートで言えば、桜の名所・足羽山(あすわやま)、ふもとの足羽川(あすわがわ)の桜並木、そして桜の丸岡城だ。まぁたくさん歩ける体力はないから、タクシーも使う予定だ。市街地をGoogleマップで見ると路面電車みたいなやつもあるのだが、僕たちの目的地とは関係ないように見える。
桜以外に浮かぶのは、黒龍や梵や白岳仙なんかの地酒とか、越前そば(辛味大根のおろし蕎麦)やソースかつ丼、あぁ焼き鯖寿司もそうかな、そんな食べ物のことくらいだった。そしてもちろん「恐竜」と「秋吉」かな(笑)。いつもの「アート」も探したが、よさげな施設は見つからなかった。

おっさん4人は「しらさぎ」で福井駅に降りた。富山のときと違って、まだ午前中だから、いきなり酒という訳にもいかない(笑)。ゆっくり散歩して、花見の街歩きに疲れたら、駅に戻って遅い昼めしにしよう。
まずは駅前の恐竜広場に出て、フクイラプトルやフクイティタンとかいう恐竜に会ってみた。やつらは、どれも動くのだ(笑)。意外に巨大でなかなかの迫力だった。さすが恐竜県という感じだ。そしてタクシーで足羽山へ向かった。途中の川が足羽川だ。咲き誇った桜並木を横目で見ながら山道を登っていく。
足羽山は標高116.5mの小さな山だ。金沢で言えば卯辰山(141.2m)と浅野川の関係に似ているように思う。僕たちが「山くだりの旅」に選んだのは、そんなささやかな山だ。頂上?への車道の脇には遊歩道もあって、花見の散歩にぴったりかもしれない。歩いて登るカップルやファミリーがたくさんいる。彼らには申し訳ないのだが、僕たちは年寄りの県外客だから、こんなタクシー登山を許してね、下り(くだり)はちゃんと歩くから(笑)。
●足羽山のアルバム7枚

タクシーの運転手さんは、どこかとぼけた人で、なかなか会話がかみ合わないのだが、無事に目的地に届けてくれた。おそらくここが山頂付近だ。両脇の桜がキレイな石段を登った先は慰霊碑みたいな場所だった。ここの桜も見事だ。少し降りて、周囲を少し歩いて、再び階段を登ると、三軒の茶店が並ぶエリアだった。
まぁ、どれも峠の茶屋という感じなのだが、外にちょっとした桟敷がある店を選んで、ひと息つくことにした。つまりビールだ。この日の福井は晴天で気温は24℃とか。ほぼ夏日で暑いのだが山の風が気持ちいい。風が吹くと桜吹雪になるので、桟敷席は花びらを敷き詰めたような感じだ。こんな場所で風に吹かれて飲むビールは最高だ。去年の桜の頃に、先に逝ってしまった仲間が一人いるのだが、彼の思い出話も交えて、のんびりした時間が流れていく。これが気軽なおっさん旅の醍醐味でもある。
さぁ、下界を目指して「山くだりの旅」をはじめよう。車道の両側の桜を愛でながら徒歩で下山する。まず立ち寄ったのは足羽神社だ。天然記念物?のしだれ桜は大きく美しくて、圧倒される迫力だった。参拝や御朱印などに時間を使ってしまった。ちょっと先を急がないとね。
●足羽川丸岡城アルバム7枚

神社からは、遊歩道ではなく、抜け道のような階段(愛宕坂というらしい)を降りていくことにした。どうやら神社への表参道なのかもしれない。なにやら瀬戸内・尾道の山を降りる坂道や階段に似ていて、ちょっと楽しい気分になった。よく似た景色なのだ。
足羽川の桜並木は、いわゆる「桜のトンネル」のような感じだ。これが全長3kmほど続いているらしい。河原には屋台やキッチンカーもたくさん出ていて、若いカップルなら歩くだけで楽しいはずだ。でも僕たちはすでにバテバテなので、ひと時の休息と、エナジードリンクが必要だった。まぁ、さっきビール休憩したばかりなんだけど(笑)。さっそくタクシーを捕まえて駅に戻ることにした。見つけておいた店はちょっと遠いので、駅で適当な店に飛び込んだ。まぁ、その店は失敗なのだが、おろし蕎麦や地酒を軽く楽しんだ(笑)。
丸岡までは1時間に1本しかないローカル線の旅だ、でも10分ほどで着いてしまう。何もない無人駅だった。専用電話でタクシーを呼び、そこから丸岡城へ向かった。規模は小さいが想像以上に本格的なお城だったし、とにかく桜がキレイだった。日本の城には桜の景色が映える。
まぁ、こんな感じで、福井の花見散歩は終了した。ローカル線に揺られ半分眠りながら金沢へ戻った。さて、今夜の締めは「蕎麦屋で一杯」と決めてあった。やっぱり花見には日本酒だろう、という仲間の一言で、そんな計画になっていたのだ。
●おまけの利き酒会6枚

予約してあったのは二口町にある「O藪」という蕎麦屋だ。昔からある蕎麦屋のはずなのだが、最近なぜか大人気で、なかなか車も止められないほど繁盛している。僕たちの今夜のお楽しみは「日本酒の利き酒会」なのだ(笑)。
下馬評にたがわず、この店の酒の種類は豊富で、あれこれ楽しく注文した。たいした「つまみ」はないのだが、炭火で炙るやつなどもあって何かと楽しい。飛露喜、田酒、而今、礒自慢、獺祭など、酒質も含めれば10種類くらいの酒を順に飲んだ。利き酒会だから少量づつを交互に楽しむのが面白い。そして最後に、十四代のタイプ違いの三種類を楽しんでお開きにした。まぁとても楽しい夜だった。
●動画で振り返る1日

この晩、仲間のGさんは「夜桜企画」でみきやんにいた。そこへ合流することにした。会場のみんなはすでに大盛り上がりだった。夜桜の写真は?と問うと、Gさんは「そうねんてぇ実は~」とお茶を濁した。まぁ6時開始ではまだ明るかったのだ。仕方ない(笑)。
最後に残った10人で写真を撮ることにした。男ばっかりで春の美しさとは縁遠い。まぁ居るのは桜丘のOBだから、これも「桜」の一種だろう。ちょうど酒でピンクに染まってる。

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