青春のかけら「ウィ・ウィル・ロック・ユー」
流行語大賞が「ゲゲゲの~」だった2010年に実施された第5回学年同窓会(A面)のコンセプトは「音楽そして歌」だった。第3回から会場でバンド演奏してくれた実行委員長のM岡くんらしいとても素敵なテーマだった。
音楽には時代が投影されるという。「ある曲」を聴くと一気に映像が浮かぶのは僕だけではないだろう。高校時代の音楽を思い出そうとしたが、はっきりとは出てこなかった。今と違ってレコードを買えるほどお金もなかったし、深夜放送のザッピングの中で聴いていたからだろう(ヤマハのポプコンって文化放送だっけ?)。
記憶として鮮明なのは、卒業後のたまり場になっていたM岡くんの自宅でいつも皆で歌っていたことだ。就職してからは先輩に連れられてカラオケスナックの洗礼を受けた。演歌や歌謡曲や、ときには軍歌まで聴かされた時代だ。自分たちの世代の曲を堂々と歌えるようになるのは、ずいぶん後の話だ。その後、のどを潰してカラオケとは縁が切れてしまった。
50代を過ぎたあたりから、アルバムの大人買いができるようになり、好きなアーティストを揃えるようになった。昔の曲も今の曲も、自由に買えるのは一種の贅沢なんだろうな、と思う。僕の場合は曲ではなく「歌詞」優先だった。当時もっと洋楽を聴いていたら英語は嫌いな科目ではなかったはずだ。拓郎も陽水も、達郎や小田さんや財津さんも、みんな僕たちより上の年代だが今も頑張ってる。今聴いても彼らのメッセージは色あせない。ビートルズやカーペンターズやS&Gには時代を超えた力があり、その悲劇性も伴って、世界的な影響力があるのは言うまでもない。
今日、自分のクルマで聴いたのは珍しくQUEENだった。今でもあんな髭の外人を見かけると、エイズで逝ったフレディを思い出す。音楽は、まるで「どこでもドア」のように、好きなところへ連れて行ってくれる。たまには昔の曲を聴いて青春のかけらを探そう。