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2025年05月02日

ホエールウオッチングの聖地

春の沖縄海風ドライブその3
朝からよく晴れて絶好のドライブ日和だった。これから読谷村の北の果て、残波岬(ざんぱみさき)へ向かう。宿のスタッフのアドバイス通り、この時刻の道は空いていて気持ちいいドライブになった。30分ほどで着きそうだ。
レンタカーだから車中に流れるのはFM沖縄?の音楽だ。ハイサ~イ、と始まるスタジオ会話はやっぱり沖縄弁で、なんだか優しい気分になる。
途中から県道に入ると、周囲は素朴な風景に変わった、たぶんサトウキビ畑だ。ざわわ、ざわわ~、と口ずさんだりする。まぁ年寄りアルアルかな。
カーナビは、さらに海側へと僕たちを誘導した。目の前に東シナ海の青い海と空が広がり、今度は左手にきれいなビーチが見えてきた。ここは岬の手前の残波ビーチというらしい。カラフルなパラソルが何本かあるのだが人影はない。そういえばオフシーズンだもんなぁ。

残波岬は、砂浜ではなく断崖だった。高さ30mの断崖絶壁が2kmほど続くらしい。ゴツゴツした岩には無数の穴があるから、いわゆる琉球石灰岩だろうか。サンゴの古代地層が隆起して、長い年月を経て荒波に浸食された感じかな。これまで見てきたきれいな砂浜の景色と違って、とても荒々しくて男性的な印象だった。そういえば風も強い。
少し手前の残波公園?あたりに車を停めて、岬の突端のここまで歩いてやってきた。誘導路や芝生の広場が途中まで整備されているのだが、芝生を抜けると、荒々しい岩場に行く手を阻まれた。岩場へは道がある訳ではないので、みんな自由に登っていく感じだ。
上の写真は、その岸壁で楽しんでいる子連れファミリーの微笑ましい1枚のように見えるが、実は高さ30mの断崖の真横だ。ちょっと怖い。ちなみに後ろを歩いていた家内は、この岩場でコケて傷を負った。まぁこれも年寄りアルアルのひとつかな笑。

岩場の左手には、真っ白な灯台が青い海に向かって建っている。離れているからサイズが分からないのだが、近づくにつれて大きさに驚く。上まで登れるようだが、その階段には全く興味はない、だってしんどいに決まってる笑。
灯台は、この断崖からさらに突き出た、大きな岩の塊のような場所に窮屈そうに立っていた。観光向けに整備されて低いフェンスで囲まれているのだが、多くの人はフェンスを乗り越え、奥の岩場に座っている。三脚の望遠カメラを海に向けている人も多い。
ここはホエールウオッチングの聖地なのだそうだ。ベストシーズンの1~3月には仲良く泳ぐ母子のザトウクジラが観れるらしい。でも岩場だからやっぱり怖いし、何より座っていられない(お尻が痛い)。・・・や~めた、年寄り夫婦は諦めが早い、すぐに撤退を決めた笑。

駐車場のあたりの公園には、カフェという名の休憩施設?や、シーサーの巨大像なんかがあって、それなりの素朴な観光ポイントだ。でも客は少ないかな。
横の茂みには崖の下へ降りていけるケモノ道があるのだが、そこには「ハブに注意」の看板が立っていた。横には密漁厳禁みたいな看板もあるのだが、ハブのほうがはるかに効果的な気がした。とっても沖縄っぽい笑。
天気もいいから、このまま恩納村へと海岸線を走りたい気もしてきたが、宿に戻ってのんびりしようと帰路についた。ちょっと疲れたし家内の傷も気になる(すり傷多数だ笑)。

道の途中に「御菓子御殿・読谷本店」という、大きくて仰々しい土産物店?があった。あの「紅いもタルト」の総本店みたいなところだった。あのお菓子は、そもそも1986年に読谷村の村おこし事業として生まれたらしい。ホエールウオッチングだけでなく、ここは紅いもタルトの聖地ということかもな。
トイレ休憩に寄っただけなのだが、やっぱり家内はここで紅いもタルトを買っていた。ケガよりお土産優先だ。年寄りアルアルだなぁ。
ホテルに戻った。部屋まで送ってくれたスタッフに、残波岬のホエールウオッチングの話をしたところ、「あぁ、お部屋のテラスからも見ることができます、望遠鏡をお持ちしますよ」と、こともなげに言う。まぁ読谷村はそんなところらしい。それならお尻は痛くないし、転んでケガすることもなかったな笑。

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