toggle
2020年09月18日

赤いソースと白いソース

外食できない日々が続いている。まぁ、ランチならパッと食べて帰るので、何とかなりそうな感じもあるのだが、夜の外食は、とんとご無沙汰している。夜は、酒を一緒に楽しみたいから長居するのが普通だ。それが難しいから、何となく敬遠する理由になっている。酒を飲まない夕食も、ときどきあったと思う。でも、めったにない夜の外食なんだから、と食事が終わっても何杯か飲むほうが多かった。そんな頃が、懐かしく思えたりする(笑)。
そんな日々なので、飲むのはもっぱら「家飲み」のほうだ。そうしているうちに「つまみ」を自分で作るようになっていた。正確に言えば「晩ごはん」のような「つまみ」のような、中途半端な男の料理だ。まぁ料理というより「夏休みの工作」のような遊びと言った方がいいな。「つまみ」だから、時間をかけてはいけない。勝敗はソースで決まる。ということで、最近作った「ふたつのソース」のことを書いてみたい。

まずは「赤いソース」のお話。いわゆるフレッシュトマトのソースだ。火を使わず混ぜるだけなので、簡単ちんなのがいい。まぁ男の料理なので、レシピなどは全てテキトーだ。このソースの原形は、もともと「ケッカソース」と呼ばれる冷製パスタのソースで、真面目に作ると、とっても美味しいソースだ。本当なら、トマトを湯むきしてタネをとるのだが、僕は面倒くさいので、フルーツトマトなんかをそのまま、みじん切りにしてボールに入れる。バジルの葉っぱもみじん切りにして放り込む。バジルの代わりに大葉にしても美味しいし、甘めが好きならハチミツを追加すればいい。
そこにレモンをたっぷり絞って、オリーブオイルを入れ、かき混ぜて、塩で整えれば、もう「完成」だ(笑)。まぁトマトから、たっぷり汁(水分)が出てボールに溜まるのだが、そんなことは気にせず、もちろん汁は捨てない。正式には、オリーブオイルを何回かに分けて入れながら、よくかき混ぜて「乳化」させるのだが、家飲みの男のつまみには、そんな面倒なことはいらない。

スーパーの店頭に並ぶ、イワシとか赤イカとかを、簡単に塩焼きしたり、フライパンで焼いて、レモンを絞り、このソースで食べれば、すぐにビールが恋しくなる(笑)。バゲットみたいなパンがあれば、上に乗せるだけで立派なブルスケッタになる。僕は、さっきの「トマトの汁」をたっぷりかけて、パンコントマテ風(なんちゃってスペインバル風)にする(笑)。
パンチが欲しければ、チューブのニンニクを入れる。肉にはこっちがいいかもしれない。さらに玉ねぎとタバスコでも入れれば、簡単なフレッシュサルサのソース(辛めのソース)に変身する。先日は、冷蔵庫に「セロリの漬け物」が残っていたので、一緒に混ぜてみた。これはヒットだった。まぁ遊びだから、こんな感じだ。

もうひとつの「白いソース」は、ゴルゴンゾーラのクリームソースだ。ブルーチーズならロックフォールでもスティルトンでも構わないと思う。こいつをザクザク切って、同量の生クリームと一緒に鍋に入れ弱火で加熱する。チーズが溶ければ、もう「完成」だ。好みなら黒胡椒とか、パルメザンで整えるのもいいと思う。臭いが苦手なら、食べるときにハチミツをかければベストマッチだ。
ある日、豚の生姜焼き「みたいなやつ」が食べたくなった時に、試しに作ってみたら、簡単な豚のグリルが抜群に旨くなった。この日は、長芋とズッキーニを分厚く切って、ゆっくり焼いて、豚のグリルと一緒に食べたのだが、こっちもハマるほど旨い。そもそも、ニョッキとか、パスタやリゾットに出てくるソースが原形なのだが、クリームタイプのバーニャカウダのように、野菜にとても合いそうな気がする。
男の料理は、やっぱり「遊び」だ。あくまで、作って遊んでいる側は楽しいのだが、食べさせられる相手側にとっては「ムムム」なこともあるから、申し訳ないことが多い(笑)。家飲みのときの何気ない写真が増えていった。面白がって撮っていたら、どんどん溜まっていく。僕が作ったやつも多い。まぁ、そのほとんどは失敗作なんだけどね。

Other information