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2021年04月02日

火星と金星のハナシ

冬の夜空を見上げるときは、オリオン座を探す。誰でも知っていて、分かりやすい星座だからだ。オリオンの肩にあるベテルギウスと、脚のリゲルは、どちらも一等星なので分かりやすい。並んだ3つの星まではっきり見えれば、雲もない空だ、と少し気分が良くなる(笑)。そして、ベテルギウスから、冬の大三角形を探す。残りは、シリウスとプロキオン、このふたつも一等星だ。そして、このふたつの星から、冬のダイアモンド(冬の大六角形)が見つかるらしい。
こう書いたのだが、実はベテルギウス以外の一等星の名前が浮かばなかった。なんと、忘れていたのだ。まぁどんな記憶も使わなければ忘れてしまう。得意ジャンルのはずなのになぁ(笑)。ある小説にオリオン座が出てきたのがキッカケだった。いずれ孫たちに星や宇宙のハナシをしてやろうか、などと思いはじめて、星の名前を少し調べて、そうだった、と思い出したのだ。
でも冬のダイアモンドは知らない、そんなの昔からあったのかなぁ。ちなみに、僕の記憶では、ベテルギウスではなく、ペテルギュースなんだけど、まぁ今は違うらしい。

先日、火星の赤茶けた平原に着陸するNASA探査船の映像が流れた。大地のパノラマ映像や風の音?まで聞こえるらしい。ちょっとワクワクする。
子どもの頃のかすかな思い出の中に、自宅の窓から「天体望遠鏡」で星を眺めていた記憶がある。けっこう本格的な大型望遠鏡?だったから、とても買ってもらったとは考えにくい。もしかすると、叔父さんのやつを借りていたのかもしれない。幼い頃から星のことが好きだった。すいきんちかもく・・・は、幼いながらも、ちゃんと言えたし、星座のことも詳しかった気がする。星座とはいっても「物語」には関心はなくて、一等星の名前と位置に興味があっただけだ。
そのうち、そんなことを語り合う幼い友人もできた。彼との交流は中学生になっても続いて、ジュールベルヌやHGウエルズ、アイザックアシモフの話題が二人とも好きだった。当時は太陽系にも興味があったし、アポロ計画や月面着陸、サターン5型ロケットなんかのハナシを、いつもしていたっけ。高校受験とともに、彼とは疎遠になり、話し相手もいなくなってしまった。だから興味が別のことに移っていったんだろうと思う。大人になったころには、プラネタリウムという便利な施設が登場したのだが、結局僕は行ったことがない。

さて、「♂」と「♀」のマークは、誰でも知っていると思う。何の記号?と問えば、男女の性別記号だと答えると思う。でもこれは、そもそも「惑星記号」のことなのだ。ちなみに、検索するように「おとこ」とか「おんな」とか入力して、変換を繰り返しても、♂や♀は出てこない。出てくるのは男女のトイレ記号🚹🚺だけだ。
「♂」「♀」は、それぞれ火星と金星の惑星記号だから、入力するなら「火星」と入れて変換すれば「♂」が出てくるし、「金星」と入れれば「♀」が出てくる。ギリシャ神話がルーツらしいが、火星の神は「戦いの神マルス」で、その盾とホコをかたどって「♂」に、金星の女神ビーナスが手鏡を持っている様が「♀」になるんだそうだ。大昔の先人たちの発想にはいつも驚かされる。
あれっ?、こんなハナシを面白がるのは、お前くらいだ、みんなにそう言われている気がしてきた。たしかにフツーの人には、どうでもいいハナシかもね(笑)。

地球は、太陽系の惑星のひとつだ。「惑星の定義」が定まったのは、実は最近のことで(2000年以降らしい)、その定義によって「冥王星」は惑星ではなくなってしまったそうだ。すいきんちかもく・・・、の暗記に「めい」は必要なくなったのだ。惑星って、そもそも、惑う(まどう)星と書くわけで、何やら人間世界の象徴のような気もする。遠い昔から、それは変わらないのだろうな。

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