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2023年08月27日

早起きした1日はとても長い

バスの運転手さんは女性だった。このリゾートの敷地は、信じられないほど広くて、いろんな施設への移動はこの無料巡回バスが便利だ。もちろん、歩いたって構わないのだが、1~2駅ほど歩けば、ぐったり疲れる。それくらい広いのだ笑。
バスが徐行しはじめて、彼女の車内アナウンスが流れた。バスの右手の芝生エリアの小さな丘に「鹿の親子」が遊んでいるという。どうやらエゾジカらしい。見ていると何頭か次々に現れた。ここはホテルの前庭あたりなのだが、まぁトマムはそれくらいのどかな場所だ。
住所で言えば占冠村(シムカップ村)といって、あの富良野の南にあるのだが、まぁ山の中だ。そういえば、鳥のさえずりが心地いいし、ときどき何やら小動物の影が、視界の端の方を走り抜けたりする。

山頂での早朝の散歩を終え、下界に降りてきて、早めの朝食を食べていた。レストランのおすすめは焼きたてのフレンチトーストと、鮭イクラの親子丼なのだそうだ。まぁ北海道っぽい。たしかに美味しくて、これで2日連続のフレンチトーストだ笑。
時刻はまだ朝の7時過ぎなのだが、今日の起床は早朝3時だったから、ひと仕事を終えた気分だ。きっと長い一日になる。僕たち老夫婦は、ゆっくり食事して、敷地内のマップを広げ、今日の作戦会議だ。近くの「ファームエリア」あたりで遊ぶことにした。ちなみに、このイラストマップは(正確な地図ではないから)縮尺がアバウトで、けっこう歩く羽目になった笑。
そこは、広大なゴルフ場の跡地を改造して、多彩なアクティビティーを楽しめるようになっているエリアだ。僕たちはあの「電動カート」を借りてアチコチ回りながら、降りては散歩を繰り返す感じかな笑。ゴルフで言えば各ホールに色んな遊びスポットがある。
山並みも芝生もきれいだ。そこに仔牛が遊んでいたり、子供たちが農業体験をしている。朝のファームは、静かでさわやかな場所だった。ちなみに昼になれば芝生のガーデンでクラフトビールも楽しめるようだ。
●ファームエリアのアルバム(タップして右へ)

別行動の孫たち(娘たち家族)は、今頃ちょうど山頂だろう。僕たち(じいじばあば)とは入れ替わりに雲海テラスだ。そして午後の予定はプールのはずだ。ここの屋内プールは有名で、国内最大規模の造波プールらしい。
今人気のサップもできるようだし、子供用の遊具(けっこう本格的)も充実していて、孫たちファミリーの必須アクティビティーってことだ。まぁ豪華な温水プールはバブル時代の遺産かな笑、こんな山の中なのに、大金をつぎ込んだのかもしれない。
そうこうしているうちに、雲海テラスあたりで遊ぶ孫たちの動画が届いた。僕たちジジババは腰が引けたが、クラウドプールやクラウドバーで楽しそうにはしゃいでいる。考えてみれば、こんなへんぴな山奥の通信環境も、現代では必須インフラってことだな。
僕たち老夫婦は、遊び疲れて部屋に戻ったのだが、まだまだ午前中だ、やっぱり1日が長い笑。一服したら、家内は午後から、そんな孫たちとプールで合流するらしい。僕は、せっかくのトマムだから、少し歩いてみようと思う。つまり別行動だ。

トマムにはたくさんのホテルがあるのだが、有名なのは「塔」のように建つ4棟のホテルだ。それぞれスリムで30階以上あるから、ホントに「塔」なのだ笑。山の上の方に2塔(僕の部屋はこっち)、そして斜面の下に2塔あって、森の中の通路「トンネルウォーク」とか空中の通路「スカイウォーク」とか、で行き来できる。だから真冬でも大丈夫だ。
長い長いトンネルは途中の色んな施設につながっているのだが、今回行きたかったのは「ホタルストリート」というエリアだった。山の斜面に何層かのウッドデッキがあって、まるで新しい街のように個別のレストランやショップが集積している。実は真横はゲレンデで、滑ったその足でレストランに入れるらしい。そんな便利で、おしゃれな街だ。
ラーメンやスープカレー、カフェやワインショップなど何店もあるのだが、一軒一軒個性的でどれも楽しい。少し歩くと小さな小川が流れているから、もしかすると本物のホタルが観れるのかもしれない。僕はそのまま歩いて下の2塔のホテルまでやってきた。上のホテルとは違って、こっちのホテルは人であふれている。
実は、上からの斜面を延々歩いて降りてきたわけで、このまま上り坂を歩いて帰るのはしんどいよなぁ。ということで帰りは再び巡回バスに乗って上のホテルに戻ることにした笑。下の喧騒に比べれば、こっちのホテルはホントに静かだ。
●ホタルストリートのアルバム(タップして右へ)

ずいぶん散歩したのだが、時刻はまだ14時だ。くどい様だが、やっぱり1日が長い笑。ここからは見つけてあった無料ライブラリー「ブック&カフェ」で、ゆっくり本を読むつもりだ。
ここは、渡り廊下の階段を上まで登ったところにあって、カッコよく言えば森の中の図書館という感じだ。ガラス張りで天井が高くて解放感がある。外に出れば庭や丘に続く散策路もあって、外にもベンチやソファが並んでいる。室内にはたくさんの本棚が並んでいるのだが、たとえば本棚の上にも秘密のソファー席がある、まぁそんな楽しい場所だ。
一杯だての珈琲を手に、好きな席を探して、そこに陣取って、持ってきた本をゆっくり読む。まぁ読書好きのジジイには至福のひとときってことだ。少し疲れたら外の風にあたって、庭のイスにド~ンともたれる。途中で新聞を読んだり、ちょっと居眠りしたり、新しい珈琲をお替りしたりと、読書とはいえ、お気に入りの喫茶店でのんびり長居している気分だった。
●ブックカフェのアルバム(タップして右へ)

部屋に戻って、夜の食事まで一服だ。どう考えても1日が長い笑。こっちのホテルもバブル期の産物だから古いはずだが、大改装されて新築と変わらない。2人なのに部屋は無駄に広くて(100㎡らしい)、なぜか全室ジャグジーとサウナ付だ笑。
きっと今夜も4人の孫たちがこのジジババ部屋にやってきて、ジャグジーに4人で入って遊んだり、また隠れんぼでもするんだろうと思う。君たちの部屋にも同じ設備があるだろう、などとは言えない。自分の部屋でやれば、床はべちゃべちゃになって、きっとママに叱られる。ジジババの部屋なら何をやっても怒られないのだ笑。そうだ、今夜は外に出て、みんなで花火を見よう。あがる場所が分からないから、ちょっとフロントに確認しておこうか。
とまぁ、夜遅くまでスケジュールだけは埋まっている。そうだな長い1日だけど、きっと忘れない1日になると思う。

このホテル hoshinoresorts.com/ja/hotels/risonaretomamu/
蛇足だが、この施設の公式サイトは、たぶん2種類あるようだ。ウインターシーズンとグリーンシーズンのそれを途中でスイッチしている。予約したのは真冬の時期だったから、7月の(グリーシーズンの)情報が書いてなくて、イメージが広がらず少し困った笑。
たしかゴールデンウイークあたりで、情報が切り替わったと思う。まぁ見事にガラリと変わる。だから、遊びの計画には何ら問題ない。少し困るのは、こんな心配性のジジババくらいなのかもしれない。いつか、ウインターシーズンに遊ぼうか?、アイスビレッジ(氷の街)ができて、氷のホテルや氷のBARもオープンするらしい。そんな季節も楽しそうだが、さすがに北海道は遠いよなぁ。

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