ドラキュラみたいな赤い眼で
まずは左の1週間、来週は右
2023年も残り3か月ほどになった。今年の僕は、春と夏は個人的にけっこう忙しい日々を送ってきた。春の神戸への仲間旅もそうだが、特に夏は目一杯遊んだ。たくさんの旅もそうだが、色んな予定を、欲張って、ちょっと無理して詰め込んだ感じだ。
僕にとってのドライブや小さな旅は、そのままB面企画のアイデア探しでもある。あくまで僕個人のアソビなのだが、何となく「企画の下見」の要素が付いて回る笑。
まぁ、カラダもココロも元気なうちに、楽しいことをアレコレ見つけて、仲間たちと遊びたいのだ。次のA面までは頑張る、そんなみんなとの約束は忘れてはいない。
でもそのために、ちょっとやっておくことがあった。加齢によって年々カラダに出てくる不具合を、できるだけ改善しなけりゃならない。検査やクスリを使って不具合と付き合う毎日なのだが、僕のそれの一部には、ちょっとした手術で前進するものもある。
今週は左眼の手術、そして翌週は右眼の手術をすることになっていた。この「白内障」の手術は安全性が高いと言われていて、特に心配することはないようだが、それでも術後の感染症のリスクはあるらしい。まぁ手術だからメスを入れるし多少の出血の可能性もある。
だから術後は安定するまで、洗顔も洗髪もできないらしい(ひえ~)。もちろん酒はご法度だし、しばらく運動もダメだ。左で1週間さらに右で1週間、そんな真面目な禁欲生活が始まる。だから9月のアソビは「すべて休止」するしかない。
そんなこんなで、火曜日午前中の手術が終わり、左眼に「大きな眼帯」を付けて帰宅することになった。この眼帯がホントに邪魔でメガネも掛けれない。つまり左は見えず、右は近眼の裸眼だ。生活の不便は言うまでもない。
安静にして、夜9時には就寝してください、眠れなくても目は閉じてくださいね。などと何度も指導されたから、真面目な僕はちゃんと約束を守った。だからトルコ戦は前半だけ観て就寝した笑。こんな日々が2週間も続くかと思うと、気が重い。
手術の翌日の検査では何の問題も出なかった。眼帯は1日だけで終わり、以降はいつものメガネが「保護ガード」の代わりだ。手術した左眼は、白目部分が真っ赤で、まるでドラキュラの眼みたいだ。出血したってことだと思うが、けっこうヤバい目つきに見える笑。
でも、外の景色を見て感動した。近視が大きく改善し、何より左眼の視野はすっきりクリアになって、木々の緑が美しく輝いて見える。手術の(レンズの)効果は絶大だ。反対の右眼は相変わらず霧がかかった状態だから、その違いは明らかで、ちょっとウキウキした笑。
僕は、この白内障だけではなく、実は「緑内障」も患っている。まぁこんな年齢だから、僕と同じように、眼の疾患をダブルで抱える同級生もきっといるのだと思う。
僕が目の異常に気付いたのは50代の中頃だったと思う。明らかに視力が落ち始めていた。そして還暦くらいになると、高速道路の前方、路肩の白線がぼやけて2重に見えるようになり、ある日、ちょっと危険な目に遭遇したのが眼科へ向かったきっかけだ。
検査の結果、緑内障がすでに随分進行していることが分かった。高い眼圧が視神経を壊して、両目ともに視野が狭くなっていた(視野の一部が欠けた)のだ。治療薬の点眼で進行は抑えられるが、改善することはない病気だ。放置が続けば失明の可能性もあった訳で、何年か前の健康診断ででた「要検査」を無視していたことを悔やんだ。
白内障もその時に見つかったが、まだ軽傷だった。当時は緑内障の治療が優先で、僕の中での白内障は、いわば二の次みたいな感じだった。霧がかかったように見えるのは、むしろ白内障が原因なのだが、視力は安定していたから先送りしていた。白内障の改善には手術しか方法はないのだが、誰だって手術と聞けば腰が引ける笑。
原因は判明したから、目の疾患と付き合う毎日が始まった。その後も白内障は徐々に進んでいった。まぁ霧が濃くなる一方だ笑。安全を気にした僕が、人気だったB面ドライブ企画の「いったん休止」を密かに決めたのも、この頃だ。個人的なドライブならともかく、同乗する同級生の安全は最優先だからね。
今年の春頃から、先生との話題は白内障の手術のことになっていた。霧が一層ひどくなったからだ。モニター画面で目の画像を見ると、白い帯が両目にあって、特に左眼はレンズの中央に「立派なやつ」がある笑。だから今後のことを考えて、手術に踏み切ることにした。先生との打合せや各種の検査が始まったのは夏頃だ。
霧がかかった視野、という表現を使っているが、最近はまるで「半透明のビニール袋」をかぶっている感じだった笑。特に夜の移動や高速道の運転がきつくなって仕事にも影響し始めた。とはいえ手術の時期を秋まで遅らせたのは、それまでにちょっと遊んでおきたかったからだ笑。
手術は安全だと聞いてはいても、やっぱり「もしかしたら」は考える。素人だから、緑内障への影響も考えたりする。まぁそんな心境だったから、手術までに目一杯遊んでおこう、そう考えたフシがある笑。いろんな予定を詰め込んだのは、まぁそんなことだ。
そして9月のこの日、まず左眼のレンズを入れ替えた。
さて、この原稿を書き始めたのは左眼の手術の3日後あたりだ。まだ違和感はあるし、とにかく目が疲れる。まぁ運転も始めたし一部の仕事も再開したのだが、初めてのことだからちょっとナーバスかな笑。先生が言う通り、この1週間はやわやわ様子見だ。
今日からはサングラス姿で外出も始めた。血に染まったドラキュラの眼を隠すためだが、久々のサングラスはちょっとした変身気分が味わえて楽しい笑。でもまた来週は右眼の手術だから、再び1週間の我慢だ。そんな禁欲生活がしばらく続くことになる。
いつまで我慢できるかなぁ、もうちょっと嫌になっている。僕のことだから何かやらかすのかもしれない笑。