日本酒ではなく、たい焼きを選んだ日

いろいろなことを理由にして、散歩をサボってばかりだ。酷暑の時期が過ぎ、秋の気配になってきたから、さぁ、今日からまた歩くぞ、と決意の一歩を始めるのだが、すぐに疲れて早めに帰ってしまう。ジジイの小さな決意は簡単に挫折を繰り返して、足腰はなまってばかりだ。

この日は、香林坊で待ち合わせした。昼どきだから、どこかでメシでも食べて、金沢の街を少し歩こうと思う。連休初日の土曜日、しいのき迎賓館ではサケマルシェ、隣の四高記念公園（中央公園）ではスイーツフェアをやっているらしい。
ふたつのイベントについては、何日か前にサイトを開いた。まぁ出展者の中に「気になる」ところが出てないかなぁ、などという感じなのだが、興味をもつほどの先は見当たらなかった。だから優先順位は低いままだ笑。
サケマルシェは今年で10周年らしい。27期の利き酒会を企画するようになったころ、みんなでここに集まって楽しめないかなぁ、と思ったこともあるのだが、グループ客には不向きなので企画にはならなかった。何より雨が降ったら、どうしようもない。まぁ、せいぜい3～4人ならいいかもなぁ。
そういう僕も、前売り券を買って、参加したのは、当初の1度っきりで終わっている。イマイチ楽しめなかったのだ笑。もちろんその後も、今日のように覗きに行くのだが、やっぱりその気にならない笑。

さて、昼めしのハナシだ。香林坊ねぇ、と浮かんだのはナポリピッツァと蕎麦だった、さてどっちにしようか。
日銀の裏あたりにサ〇ーナ（salina272.com）というピッツェリア（ピザに特化したイタリアン）がある。イタリア料理店にピザはつきものだが、ここはイタリア政府公認の真のナポリピッツァ協会・認定店だから、まぁ本物のナポリピッツァが食べられる。ちなみに認定店は北陸には2軒しかない。当初は錦丘高校の近くにあったのだが、初めて食べたときに「これが本物かぁ」と驚いた店だった。でも香林坊に移転してからは行ったことがなかった。
店は東急ホテル横の坂道を降りた途中の小路にあるのだが、なんとクローズの貼り紙が出ていた。どうやらサケマルシェに出店するため、この土日の2日間休むらしい。ついてないなぁ、最近はこんなことばかりだ笑。で、第二候補に変更することにした。
せっかくだからと、せせらぎ通りや武家屋敷あたりを散策することにした。久しぶりのエリアだから思いのほか楽しい。ずいぶん昔の通勤路なのだが、小さなお店やカフェが増えた気もする。僕たちの世代で言えば、あの中華の竜さんは今も元気に残っていた笑。
結局、昼めしに選んだのは第二候補の蕎麦だ。柿木畠の更〇藤井の暖簾をくぐった。食べたかった本物のマルゲリータは、天ぷら蕎麦に変更になったが、黒板に鱧（はも）の天ぷらを見つけて、ちょっとだけテンションがあがった。
●香林坊の裏通りアルバム（タップして右へ）

ふたつのイベント会場の境界には、あのアメリカ楓の並木道がある。すでに色づき始めたようだが、なんとなく色がくすんだように見えてしまう。今年の各地の紅葉は、どうなるんだろうなぁ。
サケマルシェ会場の脇に、さっきのサ〇ーナのキッチンカーを見つけた。ここでピッツァを焼いて、それをブースで売るのだろうか。キッチンカーはイベントに似合う。気持ちの良い秋の空とは言えない日なのだが、広い芝生で楽しむ参加者を見るにつけ、屋外イベントはやっぱり楽しいよなぁ、素直にそう思う。
初日のサケマルシェは、例年より静かな感じだが、それでも人出はとても多い。それに比べればスイーツフェアの方は、とてもゆっくり時間が流れるような感じだ。まぁ簡単に言えば人が少ない笑。子ども連れの家族や若い女性たちばかりだ。
たくさんのブースに鮮やかで美味しそうなスイーツが並んでいる。その気になれば、彼女たちのようにいろんなスイーツのハシゴができそうだが、選んだのはなぜか「たい焼き」だった。僕はここの四角のやつがけっこう気に入っている笑。
●ふたつのイベントの様子（タップして右へ）

せっかく車を置いてサケマルシェにやってきたのだが、日本酒を口にすることはなかった。行った蕎麦屋も酒が楽しい店として有名なのに、やっぱり飲まなかった。まぁ目的は久々の散歩だから、飲むと言えば隣の家内に叱られそうだ笑。
歩いた時間や歩数でいえば大したことはないのだが、実は、帰路に足がつってひと苦労した。飲まないで正解だ。どうやら、僕のなまった身体には、散歩ですら事前の準備運動が必要なのかもしれない、情けないよなぁ笑。