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2023年11月17日

散歩の途中で「江の島が見えてきた?」

秋の鎌倉散歩その1
どれも「えのしま」と読むのだが、見つけたのは3種類ある。江ノ島、江島、そして江の島の3つだ。駅の名前や古い住所は「江ノ島」、神社の名前が「江島」、要するに昔の表記がたくさん残っていて、現在は「江の島」に統一している最中らしい。まぁどれでも「よみがな」は同じだから、何の問題もない。
ちなみに、サザンの勝手にシンドバットに出てくるのは「江ノ島」なんだとか笑。まぁそんなハナシはどうでもいいのだが、15年ぶりの鎌倉、そしてその時は行けなかった江の島へのリベンジ旅の話だ。
僕の鎌倉旅は、たった1泊2日の短い時間なのだが、ぜひ読者のみんなに紹介したくなった。だから何編かのシリーズで書こうと思う。第1回の今回は「江の島」だ。江の島という不思議なスポットが大人気なのは昔も今も変わらない。

どうやら、この日はどこも夏日になるらしい。旅立つ前夜、半袖シャツを引っ張り出すことになった。まさか11月に半袖姿で旅に出るとはなぁ。でも日本中の人が同じことを言ってたんだと思う笑。
そんな暑い鎌倉に着いたのは昼すぎ(13時ころ)だった。ホテルに荷物を預けて、その足で「江ノ電」の鎌倉駅へと向かった。江の島もその経路も大混雑は必至だから、気力体力がある初日に江の島へ向かうことにしていた。案の定、構内には次発待ちの行列が「とぐろ」を巻いている笑。
それにしても江ノ電の車両は小さい。乗り込んではみたものの、通勤電車並みの車内に立ったまま向かうしかなかった。ざっと30分ほどの江ノ電旅だ。もちろんタクシーやバスも考えたが、道路の大渋滞も有名だから、やっぱりこの小さな江ノ電が便利なのだ。
江ノ電は海沿いを走るイメージだが、鎌倉駅からしばらくは、ずっと山の中(というより住宅地の中)を右へ左へと、小さなカーブを繰り返しながら走っていく。乗ったことがないのに、駅の名前はなぜか知ってるやつばかりで不思議な感じだ。
途中、乗客たちがザワザワしはじめた。どうやら海側に出たようで、みんな一斉に海側を向いてスマホを構えている。進行方向の左手に長い海岸線と光る海、その先に江の島が見えてきたのだ。とはいえ、僕の眼の前にあるのは乗客の背中と後頭部ばかりだ笑。

江ノ島駅で降りた。ようやく満員電車から解放されたのだが、実は、駅から島へ上陸するのに、ここから15~20分ほど歩かなきゃならない。江ノ島駅で降りた人たちが島への一本道を一斉に歩き始める訳だから、道もそのまま大渋滞だ笑。
この道も、その先にある江の島大橋も、言ってしまえば江島神社への表参道みたいなものだ。道の両サイドにはたくさんの商店や飲食店が並んでいて、どこも人でいっぱいだ。まぁ、遅いランチタイムをここで過ごしてる感じかな。
商店街を抜けると、目の前に江の島、そして左右に海が広がる。大橋の上に出ると風がとても気持ちいい。どこかのおじさんが道端でウインドサーフィンを組み立てたりしていて、なんか、かっこよく見えたりする。
橋を渡ると、正面に江島神社の青銅の鳥居、そこから狭い坂道が奥へと続いている。いわゆる江の島弁財天仲見世通りだ。名前の通り両側に古い土産物店などが並んでいる。老人たちの姿もチラホラあるが、概ね若い人ばかりだから、それなりの速度で流れていく。ここから標高差60メートルの階段が続く笑。

江島神社のご祭神は三姉妹の女神様(弁財天)で、せっかくのパワースポットだからと、そのまま辺津宮(第一宮)まで急階段を登った。結構しんどくて、もう汗だくだ。実は有料エスカレーター(その名もエスカー)もあるので、そこから先は、エスカーで楽ちん詣でに切り替えた笑。
島の上には、現代的な庭園(サムエル何とかという有料公園)が広がっていて、散策路に沿ってカフェやギャラリーなどが点在している。もちろん海も一望できる。あの有名なシーキャンドル(展望台)もここだ。公園の奥(園外)には飲食店もあるようだから、まぁ若い人たちにとっては、こっちの方が目的地ってことだと思う。
散策路にはたくさんのキャンドル(1万本らしい)が並んでいる。どうやら「湘南キャンドル2023」というイベントのさなかで、夜になるとこのキャンドルが一斉に灯って江の島全体が光で包まれるらしい。ちなみにこの日は、夜は有料、昼は無料だ笑。なるほど、ここにいる若い人たちは、このまま夜を迎えるつもりかもしれない。
シーキャンドルの下のデッキで、海風を感じながらビールを飲んで一服していたのだが、「こりゃぁ、夜にかけてどんどん人がやってくるかも」などと気付いて、早々に山を降りることにした。帰り道にはエスカレーターはないのだが、下りの階段ははるかに足が軽い笑。

ちょっと気付いたことがある。イメージで言えば江の島の名物は「しらす丼」だったのだが、どうやら今は「丸焼き・たこせんべい」らしい。小型のタコに粉(煎餅の粉かな)をまぶして高圧のプレス機で、キュイ~ンという音とともに一気に焼くと、大判の「タコの板」が出来上がる。みんな焼きたてを待つので長蛇の列だった。
買って歩きながら食べてるのだが、道端のアチコチにその残骸が落ちてるから、きっと薄くて割れやすいんだろうと思う笑。まぁ確かに、しらす丼は歩きながら食べれないからなぁ。
帰路の大橋を渡るころ、太陽はすでに低い位置に下がっていて、海がキラキラ輝いてキレイに見えた。夕日を浴びた江の島もきっと美しいんだろうと思う。あぁ、今晩なら夜の(光の)江の島も見れるってことだ。
さて、再び15分ほど歩いて江ノ電に乗った、鎌倉へ帰ろう。ところが、なんと帰路も座れない。戻る途中にすれ違う車両(江の島へ向かう車両)は、こんな時刻になっても満タンだ。それは起点の鎌倉駅でも同じで、ホームは大行列のままだ。湘南キャンドル2023の影響もあるのだろうが、やっぱり江の島、恐るべし笑。
●江の島散歩のアルバム(タップして右へ)

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