ただ食べたくて「テレビCMのあのうどん」
今日は「うどん」のハナシだ。でも個人店のそれではなく、あのチェーン店のうどんだ。
ある日、朝めしにそこの「うどん」が食べたくなった。まぁ朝マックみたいなノリだった。でも開店時刻は10:30らしく、そんな中途半端な時間かよ、と思ったが、CMで見慣れたあの「うどん」の映像が脳を支配しているらしく代案は浮かばなかった。
その店へ向かう車の中で「何年ぶりかなぁ」などというハナシになった。店に着いて看板(もう古くて文字が消えかかっている)を見上げた時、あぁこの店は11年ぶりだ、と気付くことになった。初めての孫が生まれたのが近くの産婦人科で、そのときになぜかこの店に食べに来たのだ。
まぁ出産祝いに食べたはずはないから、きっと変な時間帯だったのかもしれない。孫はもう5年生だから、そんな計算になるのだが、なんとなく当時の初孫誕生の日のことを思い出していた。
このうどんチェーンは当時の業界ではちょっと話題の会社だった。チェーンなのに店内でゼロから打ったり茹でたり、そのプロセスを劇場のように見せたり、まぁどれも本場讃岐では当たり前のことなのだが、普通の人には本物感や一種のエンターテイメントのような楽しさがあった。まぁどこに出店しても大繁盛だったから、僕も興味を持ったのだと思う。
北陸にもあっという間に出店していったから、その後も何度か(どこかの店で)食べたと思う。でも、たしか最後に食べたのは4~5年前のことで、それっきりになっていた。僕にとっては色んな事が満足できず、避けるようになったからだ。
そんな大ヒットの事業だったから、色んなやっかみや誹謗中傷もあったようだが、今では優良企業としてしっかり認知されるようになった。たぶん創業当時の問題と向き合い改善し続けたのだと思う。マーケティングや話題作りも上手だから今では讃岐うどんの代名詞のような存在かな笑。
今日のこの店も、開店前に行列ができていて、変わらぬ人気に驚いていた。
この日わざわざやってきたのは「トマたまカレーうどん」を食べたくなったからだ笑。しかも珍しく夫婦の息が合ってしまった。まぁ興味のない人も多いと思うが、テレビであれだけオンエアしているから、聞いたこと(見たこと)があるのではないかと思う。僕たちもそんなミーハーな利用客だ。
けっして新商品という訳ではなく期間限定商品として人気のメニューだったらしい。今回のやつは復活版なのだそうだ。タレントさんや広告の話題も加わって人気に火が点いた感じかな(今回も期間限定のようだ)。
僕たちは久しぶりの利用だから、別の商品も食べてみたくなる。そこにトッピングを乗せたり、ついつい天ぷらを取ってしまう。まぁまるで讃岐うどんの素人って感じだ。食べれるかなぁ?というほどの品数になってしまった。
どうやら開店直後というのは、天ぷらが揚げたてで美味しいのだと思う。なるほど、行列の意味はそんなことかもしれないな。
さて目当てのカレーうどんだが、これがなかなか旨いのだ笑。ベースのスープもスパイシーで美味しいし、上に乗っかるザク切りトマトも、溶き卵(卵とじ)もちゃんと役割を演じていて、上手なハーモニーだった。
僕はその上に温泉玉子のトッピングを選んだから、ダブル玉子ってことになる。まぁちょっと文句でも付けてやろうかと思ったが、とても楽しい商品で脱帽ってことかな。
ちなみに、小さな白ごはんが付いていて、最後にそれをレンゲですくってスープに浸すと、ちょっとしたスープカレーが味わえる仕組みだ。そうだな企画した人には金メダルってことかなぁ。チェーンもやる時にはやるものなのだ。
そういえば、もうひとつは「焼きたて肉うどん」なのだが、注文を受けてから肉の調理を始める商品だった。僕たちには甘みが強かったが、1品1品を大事にしていることは良くわかった。
この店から僕が遠ざかっていった理由のいくつかは、すでにちゃんと改善されていて感心した。だから、また「旨そうなCM」が流れて、ここのうどんが食べたくなったら、やってくるのかもしれない笑。
さて、たまたまの偶然なのだが、この孫の動画が届いた。運動会の集団演舞というやつかな、ソーラン節をカッコよく踊る5年生たちの動画だ。孫だけでなく、今の子どもたちはみんな手足が長くて背が高いんだね。そんな踊る集団の中から孫を探しだすのは結構難しいものだ笑。
いつか一緒にうどんを食べる時があったら、生まれた日のことを話そうと思った。でもそれは、うどんの話ではなく、狼狽してバタバタしていた新米パパの話だけどね。