ミコトとダー子と財前部長
連休がポツポツ続くから、世の中の人々は秋のレジャーにいそしむのだろうか。どこかへ行きたい気もするが、台風が気になるから計画もおっくうだった。手近なレジャーって何だろう。まぁ僕の場合は映画ってことかな、近頃は立て続けに観に来ている。
今月観てきた3連発(3作品)はどれも話題作だった。大量の広告が流れていて、観ておかないと話題についていけないぞと、あおられてる気がする。ミーハーな僕は「そうかな」といつも乗せられてしまうのだと思う。
1作目はECサイトのロジスティクスセンターから配送された荷物が爆発することから始まるサスペンス。2作目は失踪した妻をめぐってドタバタする5人の夫のコメディー。3作目は古代中国の春秋戦国時代を舞台にした人気マンガの映画版だ。
いつもそうだが、ここで書くのはストーリーや感想というより、興味を持った役者さんのこととか、観たときにふと脳裏に浮かんだ僕の思い出バナシだ。まぁ雑談みたいな内容ってことかな。
まずは1作目。ネットショッピングという身近な行為の裏側にある、業界の不自然な構図や、いわゆる現代の社会問題をていねいに描いた見ごたえのあるストーリーだった。想像よりはるかに素晴らしい作品だと思った。これは今年のイチ押し作品になるかもしれない。
ちょっと興味を持ったのは、この映画の中にTBSドラマ(過去の人気ドラマ)の登場人物たちが、そのままの役名・役割で登場し、謎を解明するキーファクターになることだ。シェアード・ユニバース作品と呼ぶらしい。まぁ僕にとってはUDIラボの面々と、あのミコトだ笑。
出番もセリフも少ないのだが、ドラマを観ていた人なら、映画には描かれていない彼らの奮闘シーンが浮かんでくるような錯覚に陥る。こっちのほうの続編があれば楽しみなんだけどね。
そして2作目。観ようと思ったのは〇谷幸喜作品だからだ。堂々とコメディーだというのも分かりやすくていいのかなぁ。観たくなるのはシニア世代共通なのか、当日の観客の平均年齢は(たぶん)70歳近いと思う。
小さな笑いのネタをふんだんに配置してあるから、あちこちからジジババ特有の笑いや会話が聞こえてくる。とはいえ、その笑いのネタはちょっと強引なテクニックのような気もする。まぁそれが匠の技ってことなのかな。でも僕はあんまり笑えなかった。
さて、主演の彼女の演技は、いわゆる怪演といってよいのだが、ちょっと爺さん向けの設定のような気もした。(共通点があるキャラとしては)僕はむしろあの詐欺師ダー子の派手でエキセントリックなキャラクターの方が印象的かな。まぁ個人的な意見だけどね。
さらに3作目。本編は映画版シリーズの第4弾で、その最終章なのだそうだ。漢字で書けないから雰囲気がでないのだが、今回はオウキとホウケンの因縁の物語かな。この二人の一騎打ちが見どころのひとつで、これが半端ないのだ。
漫画の世界だから出てくる武将たちの体躯とか腕力とかは怪獣並みだ。それを実写版で、つまり生身の俳優さんが演じて再現するのだから、演者や制作側の苦労は想像に難くない。ファンタジーだと分かっていても、その迫力は見事だった。
そういえば、財前部長の回し蹴りも出てくる。あぁシンバルキックの方が有名かな、(知ってる人にしか通じないだろうけど)実にカッコいいよね笑。
物語のエンディングで、僕は不覚にも涙してしまった。アレルギー鼻炎(まぁ鼻水だ)のためのポケットティッシュが、こんなに役に立つとは思わなかった。ちょうど空になったから、けっこうな使用量だ。Gパンのポケットは使用済みのティッシュでちょっと湿っぽい笑。
実はこの3作品のことで、僕の脳裏に浮かんだハナシは、まだまだたくさんある。
たとえば、もう20年以上前だが、僕はECサイトの構築に立ち向かったことがある。もちろん見事に失敗したのだが、当時の〇天や〇マゾンを研究していたのは間違いない。そんな黒歴史を思い出した。当時の〇天は地方のドサ回りで出展者を募っていたし、〇マゾンは赤字続きのweb本屋に過ぎなかったんだけどなぁ。
たとえば、オウキの顔を見てドラマJIN(仁)の南方センセーを思い出した。とはいっても一番印象に残ってるのは、最後の「咲さん」からのあの手紙(先生をお慕い申しておりました)のことだけど笑。
そして最近の〇谷作品のリバイバル・オンエア(記憶にございませんとか王様のレストランとか)のことかな。まぁFジテレビ系列はみんな頑張ってる。
思い出は尽きないのだが、あの森本レオさんのナレーションで言えば「それはまた別のオハナシ」ってところかな。終わり。