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2017年11月17日

とんかつとルーティンの小話

相棒のGさんとグルメな話になったことはない。彼はそんなことに興味はない(本人弁)。そんな彼が好きな食べ物の話で「とんかつ」をあげていた。正しくはとんかつ定食だ。福井ドライブの車中での会話は、閉店した「とんかつラグビー」の定食のことで盛り上がった。たしかにGさんの食べる表情には「ごはん」がよく似合う。そういえばFacebookで見る限り、実行委員長H田くんもとんかつ好きのように思える。僕にとってのとんかつは、木倉町の「ぶんぷく」のかつ丼定食ということになる。やはりここも惜しまれながら閉店した。いつも低姿勢のオヤジと、無口で目線のするどい女将さんの小声の接客シーンがよみがえる。ここのかつ丼は最高だったし、シジミの味噌汁も旨かった。朝8時ごろ、夜勤明けで香林坊の「グラスホッパー」へ行くと、奥の壁側の狭い1人掛けテーブルに、いつもぶんぷくのオヤジがコーヒーを飲んでいた。その並びの一人席には珍香楼のオヤジ(先代)がいた。いつものシーンだった。新聞も読まず、前方の壁に視線を投げる二人の老舗のオヤジは、何を見ていたのだろう。プロのアスリートには「ルーティン」と呼ばれる一連の流れるポーズがある(イチローや五郎丸で有名になった)。集中力を高めたり、ゲンをかつぐための儀式らしい。彼らにとっての毎朝のルーティンは、朝のグラスホッパー、コーヒー、無言、壁、だったに違いない(笑)。そういえば一見、怖そうで実は優しい女将さんも共通だ。

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