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2019年10月04日

マンガは別腹「ガウディとビーバー」

わが家の2階には子供部屋がある。二人の娘が嫁いでからは、やや物置的な扱いになり、彼女たちが帰省するたびに掃除や在庫品の移動が始まる(笑)。家を建てたときは二人の娘も小さくて、ケンカしながら仲良く使っていた部屋だ。その本棚には、彼女たちの本や辞典が少しだけ、そして、たくさんのマンガが今も並んでいる。家を出て大学生の一人暮らしを始めるときに、いろんなものを捨てたのだろうが、大事なマンガだけは捨てられず、生き残ったようだ(笑)。
そんな中に、スラムダンクの全巻がある。小学校の頃から始めたバスケットボールは、二人ともに大学まで続けていた。だから、この全巻は彼女たちの宝物なのかもしれない。スラムダンクは井上雄彦による高校バスケットをテーマにしたマンガで、空前のヒットを記録したのは誰もが知っていることと思うが、父親の僕が読んだのは、少し後になってのことだ。本棚の隅には「リアル」も14巻まであるから、井上雄彦ファンになった彼女たちが毎年、買い増していたのだと思う。僕は読んだことはない。

5年ほど前のことになる。この日、僕は六本木ヒルズまでわざわざ出かけた。ある作品展を観るためだった。タイトルは「特別展 ガウディ×井上雄彦 シンクロする創造の源泉」。ガウディの自筆スケッチや建築模型、そしてガウディの人間像を井上雄彦の書下ろし作品で表現するファン必見の作品展だった。会場には、ガウディの資料として、サグラダファミリアの天井の「逆さ吊り実験の模型」とか、カサミラに代表されるアパートの設計図代わりのスケッチだとかが展示されていて、どれも興奮しながら見入っていた記憶がある。
そして、井上雄彦によるガウディの人物画が各所に展示されている。まるでガウディ自身が描いた自画像のように感じる。彼独特の力強い毛筆のタッチで、人間ガウディの生きざまやルーツ、そして苦悩や決意が透けて見えるような作品ばかりで、天才・井上雄彦を感じる展示会だった。スラムダンク、バガボンド、リアルと、彼の作品に共通するのは、どんな作品でも人間への畏怖と敬意なのかもしれない。それほど彼の筆の魔力を感じた。

NBAのドラフト一巡目で指名された八村塁くんのニュースを観ていて、彼がスラムダンクのキャラクター某に似ていると感じた人は多いと思う。わが家も同じだ。八村君のことを身近に感じる理由のひとつだと思う。注目しているから、白海老ビーバーのニュースに反応して、スーパーへ走り、棚に残った3袋を買い占めることができた(笑)。お盆に帰省するであろう娘たちと、それを食べながら、今度は「リアル」を読んでみようと思う。

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