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2020年02月28日

通知簿

口を大きく開けてください、マスク越しの目元美人の看護師さんが、喉に麻酔のスプレーをしてくれた。胃カメラを飲む準備だ。そして左腕に鎮静剤?の注射を打ってもらい、マウスピースみたいなやつを噛んで、なにやら注意事項の説明を聞いているところで、僕の記憶がプツンと途切れた。
鎮静剤は効果抜群で、ほぼ眠っている間に胃カメラの検査が終わる。カメラを飲み込んだことすら覚えていない。さっき目は覚めたが、鎮静剤の影響で、ぼ~っとしながら尿検査や血液検査などの検査結果を訊く。画面には去年までのデータが表示されていて、先生が数値の変化をみながら質問や解説を繰り返してくれる。ずいぶん早口なので、ハイハイと、うなずく僕のペースも速くなる。数値の変化を見逃さない先生だった。鋭い質問を浴びせる。色んなやりとりの中で、昨日の夜の遅くに、小粒だが甘いドーナツ(しかもアンコ入り)を4個も食べたことがバレてしまった(笑)。

健康診断は前日の準備から始まる。事前の問診表と生活習慣のアンケートに記入するとき、酒とか煙草とかの質問には、少し控えめな数字を書いてしまう・・・。よく摂取する食べ物とか飲み物を問うような質問への回答欄には、いつも「コーヒー」と書いている。もちろん「あんこ」とは書かない。好きだが、そんなに依存度が高い訳じゃない(笑)。
既往歴を書く欄の横に「家族歴」という項目があって、両親の病歴を書く。毎度のことだが、書くたびに両親や、すでに亡くなった親族の病気が頭の中をかすめる。年に1度のことだが、健康に注意しないとな、と思う瞬間だ。
便座の自動洗浄のスイッチをオフにするのを忘れて、せっかくのウン●を流してしまって、検便ができなかったり、夜のリミット時刻の直前に酒を一気飲みしたりと、ドタバタしながら当日を迎える。でも、これは僕に限ったことではないと思うのだが・・・。

忘れたころに、この日の検査結果が郵送されてくる。生活習慣病予防検診結果通知票と書かれた数ページのレポートだ。僕は「通知簿」と呼んでいる。1年間の成績だから、総合判定から始まって、最後のコメントまで、けっこう真面目に読むことにしている。いつのころからか忘れたが、書式フォームが変わって、3年分の数値を比較しながら見れることになってる。その数値が正常域にあるのか、高いのかも、ビジュアルで分かりやすく表示されている。胃カメラの検査結果の所見に、新しいコメントが2行増えていたが、概ね各検査の数値は昨年と同じようだ。
最後の最後にあるのは「メタボ判定」だ。非該当というコメントを見て、ひと安心している。あとは悪玉コレステロール退治だけだな。三日坊主の運動も、怠惰な生活も、努力の結果も、見事に数値に出る(笑)。それはそれで面白いと思うようになった。

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