散歩の途中で「狂騒曲」
最近、再び、気まぐれで近所を「歩く」ようになった。敵は悪玉コレステロールだ(笑)。住んでいる団地や近隣を30分~40分ほど歩く。毎日とはいかないが、時間を作って歩くようにしている。「再び」と書いたのは、何年かに一度、同じように気まぐれで始めて、いつの間にか止めてしまうからだ(笑)。もう何回も、そんなことを繰り返している。今回も、どれくらいの期間、続くのかは分からないので、あまり声高には言っていない(笑)。噓つきにならないように「今の段階では」続けるつもり、と逃げ道を作っている。数値が改善すると、また飽きて、やめてしまうのだろう。
どうすれば飽きずにやれるのか、と考えて、いまのところ毎回違うルートを歩くようにしている。でも自宅の周りに、そんなにたくさんのルートがあるわけでもないから、思い付きに過ぎない。何の根拠もないが、当面の目標は5,000歩で、今の僕の歩き方だと30分~40分かかるようだ。だから、帰り道の途中で、横道に入ったり、わざと大きな公園をひと回り追加したりしながら、歩くことになる(笑)。
この日は、近くのセブンイレブンを、折り返し地点にして歩こうとスタートした。クルマなら5分もかからないのに、歩くと15分もかかる(笑)。このまま帰ると歩数不足なので、さらに近くに出来たショッピング・モールへ向かった。富山発の某スーパーと地元発の某ドラックストアが隣接する新しいモールだ。広い敷地には、ガソリンスタンドやコインランドリーもあって、一角には郊外型カフェも建築中だ。
ふと、出てくる人を見ると、トイレットペーパーの袋を抱えている。今話題のトイレットペーパーだ(笑)。店頭から姿を隠し、不足だ不足だと、狂騒曲に踊らされている。迷惑なデマなのは分かっているが、わが家の在庫にも限界がきているのは知っていたから、思わず早足でドラックストアに入った。売り場には、少ないが在庫が残っていた。白、ブルー、ピンクの3色ある。どれを買ったらいいのか、僕は分からないので、そばのスタッフに尋ねてみたら、シングル、ダブルの違いらしい。なるほど。さらにピンクはダブルで「いい香り」がするのだそうだ。なるほど。
結局、ピンクのやつを二袋ゲットして、帰ることにした。ここから自宅までは田んぼの横の、吹きっさらしの農道を歩くことになる。少し「いいこと」をしたような気分だったのは数分のことで、すぐに後悔した。散歩のときのトイレットペーパーは、非力な僕の想像よりかなり、かさ張って重く感じるのだ。
両手にトイレットペーパーをぶら下げたおっさんが一人、農道の脇を歩く姿は、やはりおかしい(笑)。おまけに、この日は風が強くて、両手にぶら下げたトイレットペーパーは風にあおられ、思い切り前傾姿勢だ。その姿はまるで「かかし」や「凧」のように見える。まぁこんなに汗をかくのはいいことなのかもしれないが、腕は軽い筋肉痛だ(笑)。
情けないが、狂騒曲に踊らされるって、僕の場合はこんなことだった。その後しばらくして、トイレットペーパーが再び店頭に並ぶようになるのは、知っての通りだ(笑)。