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2020年11月06日

笑うスマホ「無駄な写真」

私は「スマホ」だ。今回も「ご主人」のおかしな日常を告白しようと思う。ヒミツの写真の話だ。
ご主人が、庭先で私の「カメラ」を起動して撮影を始めた。なぜか腹ばいになろうとしている。どうやら「赤とんぼ」を撮っているようだ。どう見ても怪しい姿だ(笑)。被写体の赤とんぼは、庭の縁台の端っこに、バランスが悪そうに止まっている。何枚か撮るうちに縁台が揺れて、赤とんぼは逃げていった。ご主人は、私のトップ画面から画像フォルダーを開いて、赤とんぼの画像を確認している。手振れは大丈夫だが、縁台の色が汚くて、とんぼの羽根がうまく見えない。だから、汚いベンチに赤いイモ虫が乗っているように見える(笑)。編集後記に使おうとしたのだろうが、これはダメだな。この画像は、きっとお蔵入りだ。
あきらめの悪いご主人は、その後も、赤とんぼを見つけるたびに撮影体制に入る。まぁそのうち、ちゃんとしたやつが撮れるかもしれない。ほかの昆虫の写真もたくさんある。チョウチョはかわいいかもしれないが、セミの抜け殻とか、ウバタマムシ(ヤマトタマムシは七色できれいだが、ウバタマムシは茶褐色でキタナイ)なんかは、まぁ、ほぼ使い道はないな(笑)。

あるときは、雲の写真を撮っていた。高い空に何本かの「飛行機雲」が走っている。そして、一番細い奴の突っ先には小さく戦闘機が見えている。ご主人の狙いとしては、何本かの飛行機雲が交差しているカットだ。もちろん戦闘機が映っていればベストだ。きっと、小松の航空祭とかブルーインパルスの話でも書こうとしていたのだろう。撮った画像は、期待はしたものの、3本の「紐」とか「布」が重なったように見えるだけだ。もちろん戦闘機は見えない。これもお蔵入り確定だ。その後もスクランブル飛行?(訓練だろうな)のたびに撮っていたようだが、飛行機雲には会えず、狙いの戦闘機も小さな小さな影にしか見えない。まるで写真の中央に「ゴマ粒」が乗ってるような感じだ。これだと、大きく拡大しないと見えないな(笑)。

実は、ご主人の(いや私の中の)画像フォルダーには、もっとシュールなやつもある。夏になると出てくる「カエル」や「ヤモリ」の写真だ(笑)。台所のシンクのあたりに窓があって、手元を照らす蛍光灯が点いている。手元は明るくなるわけだが、当然その明かりは外に漏れる。そこに小さなアマガエルが集まり、ガラスの外側にペタ~っと、くっつく(笑)。台所の明かりに飛んでくる小さな虫を狙って集まるのだ。
窓のガラスは「すりガラス」だから、透明なそれとは違って、カエルの輪郭がぼやけている。とはいっても、小さな手と足の吸盤や、白いおなかあたりが透けて見えるので、きわめてグロテスクな絵になる(笑)。住んでいるご主人たちは、毎度のことで慣れてしまったが、初めての人には不気味な光景だ。
その日は、珍しくカメラで撮影を始めた。なんと、同時に11匹のアマガエルが、くっついているからだ(笑)。おそらく最多記録だ。でもご主人は、そんな写真を、何に使うのだろうか。また、無駄な写真ばかりが増えていく。

何かの気の迷いでホームページに使うのなら、もっときれいな写真に入れ替えないとね。さすがに11匹のアマガエルはまずいよ。さらに言っておくが「ヤモリのヤモちゃん」の写真はもっとダメなやつだからね。うん?、今度はGoogleを起動して検索を始めた。「11人いる」とか、「ただいま11人」とかを調べている。どうやら、ずいぶん昔のマンガや古いドラマのタイトルみたいだ。きっと数字アソビのネタ探しだな。でもね、そういうのは無駄な努力と言うんだよ。

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