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2021年12月17日

今年一番まずかったやつ

仕事柄もあるのだろうが、食べ物について「まずい」という表現は避けている。ちゃんとした「ご商売」をしている方々に、そんなコトバは失礼なのだ、と、日ごろから心がけている(笑)。だから「失敗」とか「残念」とか、ときには「ムムム」あたりでお茶を濁す。まずかったのは「僕の選択」の方だ、その時は「運が悪かった」と受け止めることにしている。
とはいえ、僕もただのおっさんなので、頭にくることはあるし、それが重なると、不運を飲み込めなくなって誰かのせいにしたくなる。おっさんは歳とともに面倒くさくなるのだ。今年も残り少なくなった今日は、今年食べた、そんな「まずかった」やつのハナシを、あえて書いてみたい。そうだね「まずいぞ」と書くと、少し気が晴れるかもしれない(笑)。

一流メーカー品での失敗
日本の食品メーカーさんの新商品は面白いので買ってしまうことがある。とはいえ買うのは「お気に入りのシリーズ」に加わる新商品のことだ。もともと好きなわけだから抵抗感がない。でも「失敗残念ムムム」が多いのも事実だ。
●春先に買った某メーカーのお茶のジャスミン味、賛否あるようだが、僕にとってこれは失敗だった。体脂肪を減らすのを助ける、と言われても2度と買うことはない(笑)。ちなみに緑茶はとても旨いんだけどね。
●最近一段と頑張ってる有名メーカーの「カップやきそば」。そのシリーズ最新作?は下の写真のやつで、まず名前がまずい気もする笑。作り方が変わっていて、なぜか「湯切り」しないのだ。袋の粉末ソースをかけて、しばらく混ぜると、残ったお湯が「あんかけ」に変身する。なんだかなぁ、と思ってしまう。味はやっぱり、いつもの「ムムム」だ(笑)。

全国チェーンのそれ
チェーン店のメニューは、どこで食べても一定の味だ。つまり誰が作っても同じになるように工夫されている。過度な期待をしなければ、それなりに満足できるものだ。色々な事情があって、今年は様々なチェーン店を何度も使った。コスパの高さに感心することもあるし、おいおい、と嘆くようなメニューに出会うこともある。仕組みは素晴らしくても、店の「人間」には失敗があるから、ひどい商品になってしまうこともあるものだ。
●夏の夜、近くの中華のチェーン店に行ってみた。数えてみたら30年ぶりの来店だ。ギョーザやチャーハンが有名で、単身のお父さんの強い味方でもある。客席はガラガラなのだが、次々に人がやってきて、みんなレジで「袋」を受け取っている。テイクアウトが人気なのだ。
狭いテーブルに、昔の記憶と同じカタチのチャーハンが運ばれてきて、これこれ、と思い出して食べ始めたのだが、味が違う。というより「ひどくまずい」のだ(失礼、言っちゃった)。上手な表現が見つからないが、子供の頃、保温ジャーに長く放置すると、ごはんが黄ばんで臭くなったものだ。今日のチャーハンは、当時のそんな、まずいごはんを再現して、わざわざ作ったような味だった(笑)。

おしゃれな店での残念
●駅前の新しい商業施設の2階に、のれんのデザインが特徴的でおしゃれな天ぷら屋さんがある。東京の人気店で、わざわざ日比谷まで視察に行ったことがある。ある日、ランチの天丼(意外に安い)の看板写真にそそられて食べることにした。メニューの中に「とり天」の丼ぶりを見つけた。いま何かと話題だから注文することにした。これが失敗の原因だ。出てきたのは要するにチキン南蛮で、残念な味のタルタルソースが、ごはんの上にたっぷりかかったやつだった(笑)。タルタルソースに手を抜いてはいけない。

今年は、これ以外にも色んな「失敗残念ムムム」があったと思うが、思い出したのはこれくらいだ。この中から「一番まずかったやつ」を選ぼうと考えたのだが、止めにした。そもそも「重箱の隅をつつく」レベルのハナシばかりだ、大げさにしてはいけない。対義語や反対語を考えてみたが「四角い座敷を丸く掃く」あたりだろうか。食べ物とか外食の失敗バナシは、そんな大雑把な感じで、ガハハと笑うのがいいと思う。

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